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2024.07.03 12:00

戦争はイスラエルの「技術革新」を止めない、新興2社の挑戦

Shutterstock.com

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イスラエルのスタートアップ企業は、ハマスとの戦争の中でもイノベーションへの意欲を失っていない。アマゾンが支援するロボティクス企業のBionicHIVE(バイオニックハイブ)と、電気自動車(EV)用のバッテリーモジュールを開発するスタートアップ企業のCarrarは、ガザから1.6キロメートルしか離れていない南部の砂漠の町のスデロットを拠点としている。

バイオニックハイブのSqUIDと呼ばれるロボットは、内蔵のカメラとセンサーを使って倉庫の床をナビゲートし、棚のラックを登り、人工知能(AI)アルゴリズムを用いて正確かつ効率的にパッケージを仕分け、選択し、収納する。同社のロボットは、既存の倉庫構造や運営に適応し、35〜50%のコストを削減しながら、収納スペースを増加させることができる。また、暗い倉庫内でも人間と協力して作業を行える。
バイオニックハイブの共同創業者でCEOのリラン・レイザーは、「物流とサプライチェーンには、柔軟で効率的かつスケーラブルな自動化が必要だ」と述べている。

今から3年前、イーロン・マスクはSqUIDが動作するビデオを見て、「ロボットの未来が来る」とツイートした。バイオニックハイブは、その1年後にアマゾンのAmazon Industrial Innovation Fund(AIIF)からの資金を獲得した。

同社は昨年、物流大手のMaersk(マースク)とのカリフォルニア州の倉庫での試験プロジェクトを発表し、近い将来、さらに2つの顧客とのパイロットプロジェクトを予定している。バイオニックハイブは、これまで累計1500万ドル(約24億円)を調達している。

一方、EV向けのバッテリーモジュールを開発するCarrarは、革新的な熱管理システムを開発し、バッテリーの寿命を3倍に延ばしている。「当社のテクノロジーは、空調技術に似た液体から気体への移行を利用している」とCarrarの創業者でCEOのアヴィノアム・ルビンステインは述べている。

バッテリーの安全性や寿命、コストなどの課題に取り組むCarrarは、「あらゆる天候条件でEVの最適なパフォーマンスを実現し、乗客の安全性を向上させながら、環境への影響を低減することを目指している」とルビンステインは語る。
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編集=上田裕資

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