中国向けインバウンド支援事業を展開するインタセクト・コミュニケーションズは、日本を旅行したことのある中国在住の346人を対象に、日本の空港に関する意識調査を行った。中国人観光客の行動の様子から、日本の空港に何が求められているのかが見えてくる。まず、彼らの77.5パーセントが、出発前に空港施設について調べている。また28.6パーセントが空港に着いてから案内表示で調べたと答えている。調べなかった人はわずか2.9パーセント。空港に何があるのか、何ができるのか、期待が大きいことがわかる。
出国時、離陸の何分前に空港に来るかとの問いには、49.1パーセントが60分以上90分未満と答えた。続いて多かったのは90分以上120分未満。76パーセントの人が1時間から2時間、空港に滞在していることになる。
空港で立ち寄る施設は、「かならず」、「時間があれば」、「通りがかって興味があれば」が合計で90パーセントを超えてトップだったのが免税店だ。これは、出国手続き前の一般エリアと、手続き後の制限エリアのどちらでもほぼ同じ比率だった。次に、免税店以外の店舗、レストランとなっている。空港ラウンジの利用者は一般エリア、制限エリアともに60パーセント未満で、店舗やレストランにくらべるときわめて少ない。つまり、多くの人がただ時間を潰すのではなく、買い物や食事を楽しんでいるということだ。
中国人旅行者は、少なくとも帰りの空港で過ごす1、2時間も、旅の一部として有意義に過ごしたいと考えている様子が見て取れる。また、空港について事前に知っておきたい情報について尋ねると、事前に知っておきたいもののトップは、空港周辺の宿泊施設の情報だった(78パーセント)。次いで、空港から市街地へのアクセス、免税店の最新情報、その地域の定番のお土産、物販店舗のラインナップなどとなっている。
この傾向は、中国人観光客に限ったことではないかもしれない。空港関係者のみなさんはこうした意見を、楽しくて情報豊かな空港作りに、さらに空港からの情報発信に役立ててはいかがだろうか。
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