Inside view of Russian T-90M tank during combat.
The tank arrives at a position and lays down fire until it get's hit. (6:36)
According to source, the Shtora-1 APS system was activated after detecting an ATGM launch. pic.twitter.com/467osR6Pob — Clash Report (@clashreport) June 13, 2024
「ジャベリンに耐えた」?
T-90M「プラリーフ」(ロシア語で「ブレークスルー」の意味)はロシアの最新鋭戦車である。ロシア軍で現在就役している戦車は古いT-80戦車やT-72戦車、さらに一部は1960年代にさかのぼるT-62戦車を再整備したものが大部分を占めるが、T-90Mも少数配備されている。西側製戦車と同等の熱線映像装置やレーザー測距儀、弾道コンピューターを搭載し、ロシアの戦車のなかで最も優れた装甲や砲を装備する。一方でT-90Mについては、被弾すると砲塔が制御不能な旋回を始めるという不幸な欠陥も映像で数多く確認されている。新たに開発された高速旋回機構の不具合のせいとみられる。
Russian T-90M Proryv with a protective visor withstood several hits from enemy kamikaze drones and didn't stop doing its thing. pic.twitter.com/7udRqsrDux
— Trollstoy (@Trollstoy88) May 10, 2024
動画の前半では、砲塔上の12.7mmコルド重機関銃が車内から操作され、遠方の建物の目標と交戦する音が聞こえる。車長の熱線映像装置にその様子が映っている。動画の最後のほうで、乗員のひとりが驚き声を上げたあと、撮影者の右側で炎が上がる。「消火、消火」という声が聞こえる。消火装置が作動した形跡はないが、数秒後に炎は鎮まったようだ。
ロシアの言説空間では次のように説明されている。「この戦車兵たちは集合住宅から発射されたFGM-148ジャベリンを検知し【略】、『カーテン』(シュトーラ)システムを使用して成功裏に射撃地点を離れた。映像から判断すると、ジャベリンは(戦車の)屋根部分で爆発したが、深刻な損傷を引き起こせなかった。戦車兵たちはすぐに火を消し、戦闘から離脱した」
もっともらしい話に聞こえるかもしれない。T-90Mはたしかに、自車がレーザーで照射されると検出して警告するシュトーラ防護システムを備えるし、煙幕を張って戦車を守る発煙擲弾(てきだん)発射装置も搭載している。また、ジャベリンは、車両の屋根など上部をたたくトップアタックを行える兵器だ。
だが、この説明は実際はつじつまが合わない。