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2024.06.29 16:00

セリエA・ユベントスは「デジタルの力」で影響力を強める

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イタリアのプロサッカーリーグ「セリエA」に所属するユベントスFCは2023年5月、「Juventus Creator Lab(ユベントス・クリエイター・ラボ)」を立ち上げた。デジタルクリエイターたちが、同クラブのコミュニケーション部門と密に協働しながら、クラブのメディアリーチ、エンゲージメント、ストーリーテリングを次のレベルに引き上げるためのラボラトリーだ。

ユベントスの最高マーケティングおよびコミュニケーション責任者を務めるマイク・アームストロングは、筆者が先ごろ話を聞いた際に、「スポーツ業界は、最近のトレンドを踏まえて、アプローチを変革する必要がある。ユベントス・クリエイター・ラボは、業界では世界的に類を見ないものだ」と述べている。

ユベントスが、デジタルクリエイターのためのスペース創設を最初に発案したのは2022年のことだ。現在のラボは、イタリアのトリノにあるトップチームのトレーニングセンターのすぐ隣に設置されている。その四角い建物は、中も外も、クラブの伝統カラーである黒と白に塗られている。

とはいえ、この組織が目指すものは最初から明確だったが、目的達成のための「手段」をどうするか考えるのには、数カ月を要した。

「我々は、飛行機を飛ばしながら組み立てようとしていた」とアームストロングは明かす。

そもそものきっかけは、若い世代のサッカーファンが特定のクラブを応援する理由について、ユベントスが探ったことだった。大規模な調査によって、明確な答えが導き出された。それは「コンテンツ」だ。一方で、世界のサッカー観戦者たちは、90分間の試合以外の部分に、より関心を向けるようになっていることも裏づけられた。

「伝統的な放送局は試合をカバーする。しかし我々は、クリエイターたちからインスピレーションを得た。それは、選手に関するより良いストーリーを、より多く伝えるというものだ」とアームストロングは話す。「我々は、クリエイターが世界中で得ているリスペクトや成功に焦点を当てたいと考えた」

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短期的に言えば、ユベントス・クリエイター・ラボが目指すのは、あらゆるレベルでユベントスのストーリーを伝えることにより、「トラフィックを増やし、ユベントスの全世界のファンベースに、より多くを提供する」ことだ。具体的には、男子チームだけでなく女子チームや、「ネクスト・ジェン(Next Gen)」と呼ばれるリザーブチーム、過去の所属選手、eスポーツチームを取り上げることだ。
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翻訳=高橋朋子/ガリレオ

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