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2024.07.06 13:30

「ゼロイチ」が半数を占める。新時代の日本人ビリオネア41人

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ビリオネアランキングは各国の経済状況を示す“指標”でもある。だが日本人富豪の減少を経済力の衰退と結びつけ悲観するのは早い。新時代の富豪たちが台頭している。
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1987年にForbesが初めて10億ドル以上の資産をもつ人々の長者番付「ビリオネアランキング」を発表したとき、その数は合計140人だった。日本からは24人がランクイン。トップ10にはなんと6人が名を連ね、世界一に西武鉄道グループの元オーナーの堤義明(200億ドル)、2位に森ビル創業者の森泰吉郎(150億ドル)、3位が「昭和の不動産王」の異名で知られた秀和レジデン創業者の小林茂(75億ドル)4位が「大日本どケチ教」の教祖を自称した大阪マルビル元会長の吉本晴彦(70億ドル)、8位に岩崎産業グループ創業者の岩崎與八郎(56億ドル)、そして10位はサントリーの第2代社長の佐治敬三(40億ドル)だった。佐治以外は不動産事業を手がけており、バブルのピークだった当時の日本の世相を反映した顔ぶれと言える。

2024年、世界に2781人いるビリオネアのうち、日本人は41人。割合は減ったが、業界の種類が多彩になり、事業をゼロから立ち上げた起業家「0→1(ゼロイチ)」が半数以上を占める。ビリオネアランキングから「今の日本」が見えるはずだ。

1:資産の源泉 2:純資産 3:年齢
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総資産を算出する際、給与のほか、株式の保有数、不動産、ヨット、美術品などを評価の対象にしている。純資産額は日々更新しており、本ランキングは2024年3月8日現在の株価と為替レートをもとに順位を算出した(詳細は以下のURLよりご覧ください):forbes.com/billionaires

29|柳井正+親族

1:ファーストリテイリング 2:428億ドル 3:75歳 

ユニクロの親会社、ファーストリテイリングの代表取締役 会長兼社長。傘下にセオリー、GUなど。ユニクロは、25カ国で約2500店舗を展開する。

「Forbes JAPAN 2019年4月号」で、ユニクロのクリエイティブ論について語った柳井正。「ファッションビジネスは美意識なくして成りたちません。美意識は、主観と客観を総合して成り立つ。ブランドでは、そうした美意識を具体的に表現できることが大切」。柳井は、ジョン・C・ジェイや佐藤可士和といった世界的なクリエイティブ・ディレクターとの出会いを振り返り、ユニクロのコンセプトを表現し、それを顧客に伝える「翻訳者」の重要性、そして依頼主の役割について次のように強調した。「どんな思いで、どんなビジネスをしたいのか。クライアントである僕らの側に、その具体的なイメージがないと、クリエイティブは成り立ちません」。

51|孫正義

1:ソフトバンク 2:327億ドル 3:66歳

ソフトバンクグループの代表取締役 会長兼社長。コードネーム「イザナギ」のAIチップ構想のために、1000億ドルの資金調達を目指している。

Forbes JAPAN 2020年7月号」で、ソフトバンクグループが仕掛ける1000億ドル規模の「ビジョン・ファンド」について語った孫正義。投資総額数十億ドルにおよぶウーバーやウィーワークの失速に加え、新型コロナウイルスによるパンデミックなど、先行き不透明な状況が同ファンドに及ぼす影響について「厳しい時期ではあります」と認めた。それでも、2000年代初頭のドットコム・バブルと、その崩壊を経験している猛者は「インターネットの黎明期にも、私は同じように批判されたんです。いまよりももっとね」と笑い飛ばすと、このように言い切ったのだ。「戦術にはいくつか悔いもあります。しかし戦略はブレません。ビジョンですか? 不変ですよ」。

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文=フォーブス ジャパン編集部

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