株価パフォーマンス
NFLXは、2021年1月初旬の540ドルから現在の680ドル前後の水準まで約26%の力強い上昇を見せている。これに対し、S&P500種株価指数はこの約3年間で約45%上昇した。NFLXのリターンは、2021年に11%、2022年にマイナス51%、2023年は65%だった。一方、S&P500のリターンは2021年に27%、2022年に19%、2023年に24%であり、NFLXのパフォーマンスは2021年と2022年にS&P500を下回っている。NFLXは業績動向によって若干の上昇余地はあるものの、現在の水準は割高であると私たちは考える。現在の株価水準である約680ドルで計算すると、ネットフリックスは予想利益の約40倍で取引されており、この水準は少し割高だ。
ネットフリックスの最近の業績は好調で、2024年第1四半期の業績は市場予想を上回り、総加入者数も前年同期比で16%増の約2億7000万人となったものの、同社の見通しには懸念材料もある。米国における個人消費の伸びは鈍化しており、3月に約0.7%上昇した後、4月の上昇率は約0.2%に留まった。さらに、米国の失業率も4月の3.9%から5月の4%へと若干上昇した。こうした傾向は、ネットフリックスのような消費マインドの強さに依存している企業にとって重荷となる可能性がある。
また、パスワード共有の取り締まりや広告付きプランを導入したことによる好影響は最終的に収束に向かい、加入者数の伸びが鈍化する可能性もある。
私たちは、ネットフリックスの目標株価を528ドルとしている。これは、現在の株価を約21%下回る水準だ。
(forbes.com原文)