嫦娥6号は、北京時間6月25日午後2時7分(日本時間25日午後3時7分)に内モンゴル自治区に着陸した。国営メディアによると、着陸地点はすぐに特定され、中国の旗が立てられた。月の裏側からサンプルが持ち帰られるのは、史上初のことで、その成功は、中国の野心的な宇宙計画にとっての大きな前進といえる。
科学者たちは、このサンプルに含まれる250万年前の火山岩が、太陽系初期の天体の成り立ちや月の裏側の地殻構造を明らかにすることを期待している。
中国国家宇宙局は、着陸機とサンプルが北京に空輸され、科学者らによって開封され、調査されると述べた。
中国の習近平国家主席は、嫦娥6号の着陸を「我が国の宇宙とテクノロジー分野における画期的な成果」と称賛した。国営メディアはこのミッションを「これまでで最も複雑で挑戦的な中国の宇宙探査ミッションの1つ」と述べている
中国は、独自の宇宙ステーション「天宮」の打ち上げを含む一連のミッションを通じて、宇宙の舞うRリーディングパワーを目指し、迅速な発展を遂げている。さらに、月面研究ステーションや有人火星ミッションなどを計画する中国は、米国と宇宙分野で競争していることを認めている。
米政府は、中国の目標が平和的でない可能性があり、月の水や重要な資源を確保することを目指している可能性があると懸念している。中国政府は、そのような主張を強く否定しているが、専門家は中国の南シナ海などの地域における強引な領土主張と攻撃性が、宇宙という新しいフロンティアに広がることを警戒している。
(forbes.com 原文)