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2024.06.28 14:00

ロシア関連組織による「情報工作」が米大統領選に向け活発化

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米国のサイバーセキュリティ企業、Recorded Futureの調査によると、ロシアとつながりを持つ影響力ネットワークが、不正なウェブサイトと生成AIを利用して今年の米国大統領選挙に影響を与えようとしている。

マサチューセッツ州サマービルを拠点とするRecorded Futureの研究チームによると、数週間前に初めて発見されたロシアの影響工作組織のCopyCopは、米国時間5月10日~12日の間に120の新たなウェブサイトを登録した。この組織は以前、人工知能(AI)で生成したコンテンツと偽のジャーナリストのペルソナを使用して、ウクライナでの戦争やフランスとイギリスの国内政治に影響を与えようとしていたが、現在は米国の大統領選挙に焦点を移している。

CopyCopは、米英のメディアやロシアの国営メディアから記事を収集して改変し、それらを24時間以内に米国の選挙関連のサイトに投稿している。情報の収集元としては、Breitbart(ブライトバート)やNew York Post(ニューヨーク・ポスト)、Washington Examiner(ワシントン・エグザミナー)などの保守系のニュースサイトに加え、The Epoch Times(エポックタイムズ)やZero Hedge(ゼロヘッジ)などの虚偽情報の拡散で以前に非難されたメディアが挙げられる。

また、タス通信やGazeta(ガゼータ)、RT(旧ロシア・トゥデイ)などのロシアの国営メディアも含まれている。

CopyCopのコンテンツは、現時点ではまだそれほど拡散されていないが、Recorded Futureは、この状況が変わる可能性があると警告している。同組織のコンテンツは、例えばバイデン大統領のスピーチ中のミスや彼の高齢さを強調するなどして、大統領や民主党を非難している。また、インフレ抑制に失敗したバイデン政権や最近の否定的な世論調査結果を強調している。

今回のRecorded Futureのレポートは、OpenAIのChatGPTやマイクロソフトのCopilot(コパイロット)、GoogleのGemini(ジェミニ)などの主要なAIチャットボットが、ロシアのプロパガンダを含む偽情報を拡散する可能性が浮上したと指摘したニュース格付けサービスのNewsGuardによる調査に続くものだ。

実際、CopyCopの運営チームには、NewsGuardのチームがロシアのプロパガンダへの関与を指摘した、元フロリダ州の副保安官でロシアに亡命したジョン・マーク・ドゥーガンという人物が含まれていると疑われている。

Recorded FutureによるとCopyCopは、ロシア政府との関係を隠すために、最近そのインフラを米国ベースのホストに切り替えたという。彼らはまた、生成AIコンテンツを使用することで情報の出所の特定を困難にして、コンテンツの「洗浄」プロセスを加速させている。

「不正なネットワークが戦術とターゲットを進化させ続ける中で、2024年の大統領選挙に向けてこれらのネットワークを特定し、周知する努力が必要だ」と研究者たちは述べている。「ニュース組織は、このような脅威アクターのコンテンツを追跡し、それが著作権のあるコンテンツを盗用し、武器化している可能性が高いことに留意すべきだ」とRecorded Futureのチームは指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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