以下に現在最も需要のある高収入の専門医をリストアップした。データは医療関係の人材派遣機関AMN Healthcareに所属する、コンサルティングの会社Merritt Hawkins & Associatesの情報に基づいている。この2社が2014年4月から1年間の間に募集を行った3,100以上のポストにおける年収の実態を示している。
20分野の専門医のうち年収が最も高額だったのは心臓外科を担当する循環器科医だ。採用過程で年収52万5,000ドル(約6,510万円)のオファーを受けており、基本給だけで65万ドル(約8,050万円)稼ぐ心臓外科医もいる。整形外科医も平均49万7,000ドル(約6,160万円)という高額な年収を提示され、トップクラスの整形外科医は年間80万ドル(約9,910万円)もの報酬を得ている。
「これが医療業界で人材を確保するために提示しなければならない金額だ。この数字は需要と供給の関係を正確に反映している」と、Merritt Hawkinsのシニア・バイス・プレジデントTravis Singletonは述べる。
また、Merritt Hawkinsの報告書は、精神科医の需要がこの1年で「過去最高」レベルに及んでいる点に注目している。「これは我々が人材確保に最も悩む分野だ。近年、精神科医の職離れが進み、それを補充するための人材が不足している」
Singletonによると、精神科医が最も必要とされるのは入院患者の治療施設や農村地域であり、そういったところでは得てしてメンタルヘルスケアを受けることがかなり難しい。しかし、若い精神科医は質の高い生活を望める都市部や外来を好む傾向がある。人材不足に関わらず、精神科医が見込める年収は平均22万6,000ドル(約2,800万円)で、上位の専門医と比べるとはるかに少ない。
Singletonは循環器科医のうち手術担当の心臓外科医と診断担当の循環器内科医の報酬の違いにも言及している。
「診断を担当する内科医の報酬は前年比で34%減少したのに対し、手術を担当する心臓外科医の報酬は16%増加した。結局のところ、高く評価されるのは診断行為よりも、外科治療行為なのだ」とSingletonは述べている。下記に上位15分野の専門医たちの年収を記載した。
1位:循環器科医(心臓外科)
平均年収:52万5,000ドル(約6,510万円)
2位:整形外科医
平均年収:49万7,000ドル(約6,160万円)
3位:消化器科医
平均年収:45万5,000ドル(約5,640万円)
4位:泌尿器科医
平均年収:41万2,000ドル(約5,110万円)
5位:皮膚科医
平均年収:39万8,000ドル(約4,940万円)
6位:救急医療医
平均年収:34万5,000ドル(約4,280万円)
7位:一般外科医
平均年収:33万9,000ドル(約4,200万円)
8位:耳鼻咽喉科医
平均年収:33万4,000ドル(約4,140万円)
9位:呼吸器科医
平均年収:33万1000ドル(約4,110万円)
10位:循環器科医(内科)
平均年収:29万1,000ドル(約3,610万円)
11位:神経科医
平均年収:27万7,000ドル(約3,440万円)
12位:産婦人科医
平均年収:27万6,000ドル(約3,420万円)
13位:フィジアトリスト(リハビリテーション専門医)
平均年収:24万4,000ドル(約3,030万円)
14位:ホスピタリスト(病棟総合医)
平均年収:23万2,000ドル(約2,880万円)
15位:精神科医
平均年収:22万6,000ドル(約2,800万円)