「我々は明らかに中国とテクノ経済戦争を繰り広げており、その戦争の勝者が、経済や政策、政治に大きな影響力を持つようになるでしょう。私は、中国のイデオロギーが勝ってほしくありません。習主席は自分たちのイデオロギーが優れていると考えていますが、私は、リベラルな価値観をより重視したいのです」
彼はまた、米国の優位性は創造性と起業家精神のDNAにあるが、「慢心してはならない」と付け加えた。 「イノベーションのペースを上げ、中国の勢いをそぐためにやれることはすべてやるべきです」と、コースラは付け加えた。
推定75億ドル(約1196億円)の資産を保有する彼は、今年で3回目を迎えたこのサミットで、秋の大統領選挙についても語った。コースラがトランプ前米大統領を批判すると、聴衆の一部から拍手が起こった。
「自分の子どもたちに、トランプのような価値観を身につけさせたいと思いますか? レイプや詐欺容疑を告発された彼のような。私たちの社会は、価値観を重んじるものであるべきですが、彼はそれを台無しにしたのです」と彼は語った。
サン・マイクロシステムズの共同創業者で、ベンチャーキャピタルのクライナー・パーキンズでテクノロジーの専門家を務めていたコースラは、グーグルやマイクロソフトの初期投資家として知られ、AI分野では、ChatGPTの開発元のOpenAIに出資している。
彼は、今後の15年間でAIが安価でアクセスしやすいサービスを世界中の人々に提供するようになると予測しており、携帯電話を数回タップするだけで、ヘルスケアや家庭教師サービスを利用できるようになると考えている。「地球上のすべての人が3人の医師を持つようになるでしょう。なぜなら、未来の医師はAIになるからです」と彼は語った。
コースラは、このような発展が米国の生産性と経済の爆発的な成長を促すと考えている。また、AIには大きなチャンスがある一方で、リスクも伴うため、賢明な規制によってそのリスクをヘッジする必要があると彼は述べている。
「原子力やバイオテクノロジー、AIなどの強力なテクノロジーは、リスクを伴います。バランスの取れたアプローチこそが重要です」とコースラは語った。
(forbes.com 原文)