新興のEVメーカーであるリビアンは、世界最大の自動車メーカーの1社であるVWとの提携で、部品や材料費の一部を削減できる可能性がある。ナスダックに上場するリビアンの株価は25日の日中の取引で約9%上昇し、時間外で50%以上上昇して18.49ドルをつけた。
VWのオリバー・ブルーメCEOは、「当社はまず10億ドル(約1597億円)をリビアンに投資し、さらに最大40億ドル(約6391億円)の追加投資を計画している」と語った。また、この提携が特定の技術的マイルストーンを達成することを前提に、「2026年までに追加の投資を行う」と説明した。
アマゾンからの出資も受けるリビアンは、この提携により、2026年に投入を予定する小型SUVのR2や、クロスオーバー車両のR3の開発に必要な資金を確保する。また、今回の新たな資金は、リビアンがコスト削減策として今年初めに中断したジョージア州の工場の建設の再開にも役立つ可能性がある。
さらに重要な点として、この提携は、リビアンのテスラに対する競争力を高めることにつながる。EV市場をリードするテスラは、より多くの自動車を販売することからロボットタクシー事業へとビジネスモデルを転換しようとしている。
VWとリビアンによる合弁会社はまだ社名を持たないが、インフォテインメントやワイヤレス接続、自動運転機能などの統合に重点的に取り組む予定だとブルーメCEOは述べた。両社が共有する新たなソフトウェアプラットフォームは、リビアンのハードウェア設計と統合テクノロジープラットフォームが基盤となる。
「このような協力関係がうまく機能する上で重要なのは、互いに利益をもたらすものであることだ」と、リビアンの創業者でCEOのRJ・スカリンジは述べている。「フォルクスワーゲンの事業規模や優れたブランドのポートフォリオ、その規模を当社の材料製造や事業全体にわたって有意義なコスト削減を実現するために活用できる機会、そしてフォルクスワーゲン側のより多くの製品にこの技術の導入を加速させる能力――これらは本当に補完性が高い組み合わせだ」と彼は語った。
(forbes.com 原文)