ウェルビーイングは単に「幸福」と訳されることもあるが、健康面、生活面、社会面において満足のいく状態のことを言う。FWBはその経済版。将来の人生設計を踏まえて経済的に安心できる状態だ。ただお金に不自由しないことを言うのではない。金融サービス開発企業のブロードマインドが、25歳から70歳の会社員、役員、経営者の男女1998人を対象に行った調査がそれを示している。
![](https://images.forbesjapan.com/media/article/71970/images/editor/183bc0dbf6f37abedd01631b256da299c2c7479d.jpg?w=1000)
ここで言う「幸福度」とは、調査の監修を行った幸福学の第一人者で武蔵野大学ウェルビーイング学部長の前野隆司氏が提唱する「幸せの4つの因子」(やってみよう因子、ありがとう因子、なんとかなる因子、ありのままに因子)を自己採点した合計ポイントにもとづいている。また、FWBも対象者自身の自己評価による。
![](https://images.forbesjapan.com/media/article/71970/images/editor/048160d9b8f0e1dc0ace4c7e0dd703625bca3410.jpg?w=1000)
その結果、年収が低くFWBが高い人は、すべての年収区分においてFWBが低い人よりも幸福度が高かった。年収400万円未満で高FWBの人の幸福度は66.8ポイントなのに対して、年収1000万円以上1500万円未満で低FWBの人の幸福度は65.8ポイント。つまり600から1000万円ほどの年収差の幸福度をFWBが補っている形だ。
![](https://images.forbesjapan.com/media/article/71970/images/editor/06121ca4493ccc57d8fb4c7c5f992292e06dabda.jpg?w=1000)
また、FWBが高い人と低い人とでは、FWBを高めるために重要と思うことに違いがあった。低FWBの人は、収入の上昇を最重要(35.8パーセント)と考えているのに対して、高FWBの人はライフプランニング(将来の見通しを立てる)がいちばん(21パーセント)だった。どちらも金融知識は2番目に入っている。注目すべきは、高FWBの人は収入の上昇よりも金融知識のほうを重視していたことだ。
将来を見据え、適切な経済観念を持つこと、これぞまさにFWBだ。
プレスリリース