米国時間6月24日につけた約180ドルの株価は、私たちの目標株価である168ドルを約7%上回る水準だ。
株価パフォーマンス
現在の金融情勢を背景に、GOOGは2021年1月上旬につけた90ドル台の株価から、現在の180ドル前後の水準まで、約2倍の上昇を見せた。しかし、GOOGのパフォーマンスは一貫しているとは言い難い。2021年のリターンは65%、2022年はマイナス39%、2023年は59%だった。これに対し、S&P500のリターンは2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、2022年にGOOGのパフォーマンスはS&P500を下回った。決算分析
アルファベットの2024年度第1四半期における売上高は、前年同期比15%増の805億4000万ドル(約12兆8000億円)となり、市場予想を上回った。これは主に、クラウド部門の売上高が前年同期比で28%増加したことや、広告(検索、YouTubeでの広告などを含む)部門が13%増加したためである。コスト面では、売上高に占めるコストの割合が大幅に低下したため、営業利益率は25%から32%へと改善した。純利益は前年同期比57%増の237億ドル(約3兆7000億円)だった。2023年度の通期売上高は前年度比9%増の3074億ドル(約48兆9000億円)だった。これは、検索、クラウド、サブスクリプションサービス、プラットフォームとデバイス事業のそれぞれが好調だったことによる。また、営業利益率も若干改善した。この結果、純利益は前年比23%増の738億ドル(約11兆7000億円)だった。
バリュエーション
次期四半期となる2024年第2四半期では、売上高が782億8000万ドル(約12兆4000億円)、EPS(1株あたりの純利益)が1.71ドルになると市場は予想している。グーグルの年間売上高は2024年度に3276億ドル(約52兆2000億円)に達すると予想されている。さらに、純利益率も若干改善し、年間の純利益は847億ドル(約13兆5000億円)、EPSは6.87ドルとなる見込みだ。私たちはこのEPSに24倍のPER(株価収益率)を掛け合わせ、冒頭でも紹介した168ドルの目標株価を算出した。
(forbes.com原文)