同作の販売元であるバンダイナムコはこうした批判を受け、プレイヤーに向けて非常に率直なアドバイスをしている。同社の米国法人はX(旧ツイッター)に「影樹の加護をレベルアップしたらどうでしょう」と投稿した。
「影樹の加護」とは、DLCマップ「影の地」にちりばめられた「影樹の破片」を使ってキャラクターをアップグレードする仕組みのことで、これにより「影の地」でのみ攻撃力と防御力を大幅に増加させることができる。これと似たアイテムに「霊灰」があり、これを使えば味方として召喚する霊を同様に強化できる。
「影樹の加護」は間違いなく、プレイヤーキャラクターのレベルや装備、ニューゲームプラス(NG+)のレベルよりも攻撃力を大きく左右する要素だ。DLC発売から24~48時間しか経っていないのに、特定の敵が強すぎると苦言を呈していたプレイヤーは、この「影樹の加護」を十分アップグレードしたとは思えない。
「影樹の加護」の最大レベルは20だ。参考までに、筆者はDLC開始から50時間でレベル16に到達した。1度のレベルアップに必要な「影樹の破片」の数は、最初は1個のみだが、次第に2~3個へと増える。私は、強すぎる敵に遭遇すると、ひとまず他の場所を探索し、「影樹の加護」をレベルアップしてから再び挑戦するようにしているが、今のところこの方法でうまくいっている。
マップの75%ほどはストーリーを進めなくても到達でき、そこには役に立つアイテムがたくさんあることを理解しているプレイヤーは、それほど多くはないのではないだろうか。メインストーリーを進めるだけではマップの下半分がまったくカバーされないのだが、この部分を探索することで加護の材料をはじめ、たくさんのアイテムが手に入る。ストーリーを進めないと行けないのは、おもしろい地域ではあるものの空き地が多い北部の数エリアと、最後のボスが待ち受ける塔のエリアだけで、それ以外のほとんどのエリアは、プレイヤーが自由に探索する場所となっている。
フロム・ソフトウェアが今後、プレイヤーの要望に応じて難易度を変えるとは思えない。同社はこれまで、そうしたことは行ってこなかった。そもそも同社は、プレイヤーがDLCを始めるためにストーリー進行とは関係ない強力な裏ボスを倒すことを条件としていたようなスタジオだ。そうすることで、返金のリクエストや売り上げの減少につながる恐れがあったにもかかわらず。
筆者の見解もバンダイナムコと同じで、いま文句を言っているプレイヤーが最難関エリアに挑めるほど「影樹の加護」をレベルアップしているとは思えない。あるいは、そうしたプレイヤーは、DLCのボスに立ち向かうためにキャラクターのビルドや戦術を大きく変える必要があるのかもしれない。どのボスにも効果的な万能の攻略法は存在しないのだから。それとも、ただ単に自分のスキルを磨くべきなのかもしれない。
(forbes.com 原文)