「バイデン大統領とトランプによる討論会は、ビットコインの価格に大きな影響を与える可能性は低いが、より広範な暗号資産市場に影響を与える可能性がある」と、Bitfinex(ビットフィネックス)のアナリストは述べている。
「この2人の暗号資産とその規制に対するスタンスは、広く報じられている。市場はすでに彼らの姿勢を織り込んでおり、討論会で彼らの見解が示されても、新たなボラティリティが生じる可能性は低い。しかし、この討論では、暗号資産に影響を与える規制の枠組みが話題になるかもしれない」
トランプは、NFTで数百万ドルを稼いだ後、ビットコインや暗号資産に傾倒しており、バイデン政権によるこの業界の監視を激しく非難している。トランプは、5月下旬に暗号資産への支持を表明し、ビットコインやイーサリアム、ソラナ、ドージコイン、シバイヌコインによる政治献金の受け入れを開始した。
今月初めにThe Blockが報じたところによると、バイデン陣営は大手取引所のコインベースを通じてビットコインや暗号資産による政治献金を受け入れることについて協議中とされている。
さらに、ビットコインマガジンによると、バイデン政権の幹部らは民主党のロー・カンナ下院議員が主催する暗号資産関連の政策のラウンドテーブルに、人気番組『シャークタンク』で知られる投資家のマーク・キューバンらとともに出席予定という。7月初旬に開かれるこの会合は、米国でのビットコインとブロックチェーンのイノベーションを維持することに焦点を当てるとされている。
バイデン大統領への支持を公言しているキューバンは、大統領が暗号資産業界を考慮しない場合、今年の選挙でトランプに敗れる可能性があると警告している。
一方、ヘッジファンドのスカイブリッジ・キャピタル創業者、アンソニー・スカラムーチは、バイデン大統領の暗号資産に反対する姿勢は2期目には続かないだろうと述べている。「私がバイデン陣営の多くの人々に話を聞いた結果、彼らが今後、暗号資産についてよりソフトな姿勢をとろうとしていることが分かりました」と彼は、コインベースの出資者である投資家のロン・コンウェイの名前を挙げて語った。
トランプ前政権の短命に終わった広報部長として知られるスカラムーチは、その後はトランプの批判者に転じ、バイデン大統領を支持している。
「私はまた、エリザベス・ウォーレン上院議員や(米証券取引委員会の)ゲンスラー委員長らが主導したバカげた暗号資産業界の締め付けが、もう過去のものになったと考えています。この業界は、すでに勝利を収めています」とスカラムーチは語った。
(forbes.com 原文)