4. フランス・ニース/不動産、宿泊施設、イベント関連、ブライダルビジネス
不動産の最低投資価格は100万ユーロ(約1億7000万円)で、上限はない。欧州の中でも最も土地価格が高い市域だが、それでも投資先として最も魅力的であることに変わりはない。新たな建設プロジェクトを進めるための土地が残っていないこともあり、フレンチ・リビエラの大半では過去およそ30年間、既存の不動産の価格は上昇を続けている。そのためEBDは、「この地域への投資は高くつくが、安全だといえる」と説明している。
5. ポルトガル・マデイラ島/暗号資産、不動産、ホテル業界、退職後
ポルトガルの中でも、特に魅力的な地域が、自治領であるマデイラ諸島。欧州で最も暗号資産に友好的な地域の1つであることが、その魅力をさらに高めている。世界で初めて、「デジタルノマド村」として島内のPonta do Sol(ポンタドソル)村を指定。外国人労働者の積極的な誘致を開始したのも、マデイラ島だった。特に注目すべき投資対象とされているのは、不動産、ホテル開発プロジェクト、その他の観光関連のアクティビティなど。
6. フランス・パリ/スタートアップ、余暇活動、不動産、航空・エレクトロニクス・デザイン関連、宿泊施設、高級品
パリといえば、まず想像するのは高級品関連への投資だろう。だが、実際にはその他の数多くの産業と、豊かな人材プールにも期待ができる。そのほかEBDは、フランスが過去およそ10年間、事務手続きの簡素化など起業を容易にする政策を推進してきたことを指摘している。投資ファンドやエンジェル投資家の数も増え、シリコンバレーからインスピレーションを受けて大きな前進を遂げたパリは、スタートアップにとってより魅力的な都市になっている。
7. ポーランド・ワルシャワ/IT、金融、国際企業、事業費が低額
税制上の優遇措置を多く取り入れているポーランドは、多国籍起業にとっても中小企業にとっても、最高の投資先の1つとされている。経済成長率は、欧州で最も高い水準にある。特に首都のワルシャワは、家賃と給与の平均がドイツのベルリンより60%、アイルランドのダブリンより50%安いこと、ITや金融の専門家が多いことが魅力。比較的安価で高度なスキルを持つ労働力が豊富なハンガリーやルーマニア、スロベキアなど欧州のその他の都市へのアクセスがよく、パリやミラノ、バルセロナをはじめ、欧州の主要都市の多くと時差がないことも利点だ。