アマゾンは、社内で「クラシック・アレクサ」と呼ぶ現行の無料バージョンを、生成AIを搭載したバージョンに置き換える作業を進めていると、開発に携わった8人の匿名の関係筋が語ったとロイターは報じた。「リマーカブル・アレクサ(卓越したアレクサ)」と名付けられた改良バージョンは、2つの異なるレベルで利用可能になるという。どちらもAIを搭載するが、そのうち1つだけが無料になるという。
アマゾンは、より高度なアレクサへのアクセスに少なくとも月額5ドル(約798円)、場合によっては月額10ドル(約1597円)を課金することを検討中だと情報筋は述べている。
ロイターによると、同社は8月を期限として、改良版の開発の完了を目指しているという。情報筋は、開始日や価格などのプロジェクトに関する詳細は、状況に応じて変更される可能性があると述べている。
改良版のアレクサは、会話の能力をより洗練させ、顧客の買い物やメールの作成、食事の注文などのタスクをAIで支援したり、家庭内のデバイスの使用をスマート化することが期待されている。
一方、アマゾンのアレクサの再構築に向けた取り組みは、技術的な問題や社内の政治、社員の士気の低下に悩まされていると報じられている。これらの問題は、人員削減や主要なリーダーの退任によって悪化したとされる。
今から約10年前に登場したアレクサは、当初は画期的なテクノロジーと思われたが、生成AIが進歩し、他のハイテク大手がより優れたチャットボットをリリースすると、時代遅れな印象を与えるようになった。アマゾンの経営陣は、2024年に同社のAIが「勝たねばならない」と考えていると報じられている。
(forbes.com 原文)