ゼプトは、来年3月までにインド全土のダークストア(配達専門店)の数を700カ所に倍増させる計画だ。
2021年に当時19歳だったアディット・パリチャとカイヴァリヤ・ヴォーラの2人が立ち上げた同社は、食料品から玩具まであらゆる商品を迅速にデリバリーするサービスとして、インド最大のクイックコマース企業の1社に成長した。2人は、スタンフォード大学への進学をとりやめた後、スタートアップアクセラレーターのYコンビネータに参加していた。
インドでは、食料品や雑貨を分単位で届けるクイックコマース企業の設立が相次いでおり、ゼプトの競合には、Blinkit(ブリンキット)やInstamart(インスタマート)、BBnow(ビービーナウ)などが挙げられる。
「当社は、各店舗の急速な成長によって企業レベルで黒字化に近づいている。今後も各店舗が生む資金を事業に再投資することで、店舗数を350店から700店に拡大していく」と同社の共同創業者でCEOのパリチャは述べている。
ゼプトの2025年3月までの会計年度の流通取引総額(GMV)は、10億ドル(約1597億円)を突破する見通しで、各店舗の75%がすでに利益を上げているという。また、各店舗が黒字化するまでの期間は、以前は23カ月だったが、現在は6カ月まで短縮されたという。
2022年にフォーブスの『30 UNDER 30 Asia』にヴォーラとともに選出されたパリチャは、現状の勢いが続いた場合、「比較的早い段階で上場できる」と述べている。
ゼプトの今回のシリーズFラウンドは、Glade BrookとNexus、StepStone Groupらが共同で主導し、AvenirやLightspeedらが参加した。また、Yコンビネータの投資会社のYC Continuityの元トップのアヌ・ハリハランが新たに設立したファンドのAvraも参加した。
ゼプトは、昨年8月のシリーズEで評価額14億ドル(約2236億円)で2億ドル(約319億円)を調達していた。
(forbes.com 原文)