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2024.06.24 09:00

銀行員の業務、50%以上がAIに置き換わる 米シティ報告書

Ramin Talaie/Corbis via Getty Images

Ramin Talaie/Corbis via Getty Images

米OpenAIが2022年11月に公開した対話型AI(人工知能)のChatGPTは、サービス開始後5日で100万人のユーザーを獲得し、AIと職場のデジタル変革におけるゴールドラッシュに火をつけた。それからというもの、急速に台頭するAI技術が雇用にどんな影響を及ぼすかが世間の憶測を呼び続けている。

世界最大級の金融機関である米シティグループは今月、AIの導入によって最大の打撃を受けるのは銀行業界であり、54%の職務がAIに置き換わるおそれがあると結論づける報告書を公表した。一方、銀行業務の12%がAIによって補強される可能性があるという。

報告書は、AIを今後10年の「汎用技術(GPT)」と位置づけ、こう述べている。「GPTは経済全体を変革し、私たちの生活や働き方を変える可能性を秘めている。成長とイノベーションの新しい機会を創出し、多くの場面で私たちの生活の質を全般的に向上させる。また、既存のやり方を破壊することもある。ゆえに、特に短期的には、敗者をも生む」

銀行以外に雇用が奪われるリスクの高い業界として、報告書は保険(48%)、エネルギー(43%)、資本市場(40%)を挙げている。

シティによると、銀行・金融業界において自動化が果たす役割はますます大きくなり、業界内の変化の触媒となって市場シェア、雇用、顧客体験に影響を与えるとみられる。

シティのデービッド・グリフィス最高技術責任者(CTO)は、「各業界における生成AIの導入ペースと反響は驚異的だ。銀行業界に革命を起こし、収益性を向上させる可能性があることが明らかになってきている」と語った。

シティの推計では、世界の銀行部門の利益プールはAIの導入によって約1兆7000億ドル(約271兆円)から約2兆ドル(約319兆円)へと、9%(1700億ドル、約27兆円)増加するとみている。

シティグループのAI導入

金融サービスとテクノロジーの融合は拡大傾向を続けており、投資銀行は業務の自動化を促進している。米ブルームバーグ通信は昨年、シティが4万人の社内開発者に生成AI技術を展開する計画だと報じた。
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翻訳・編集=荻原藤緒

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