「Longevity」という言葉は、日本語では不老長寿、健康長寿と訳されることが多い。
この産業では、健康寿命の延伸を目的として、多くのスタートアップが新たな市場を切り拓いている。よく想像されるシニア向けのテクノロジーだけでなく、バイオテクノロジーや予防医学、再生医療といった分野、若々しく長く生きるために老化を防ごうとする研究が、この新たな産業の基盤を形成している。
オンライン診療サービス、在宅での療養支援、家庭用検査キットを提供するデジタルヘルスセクターはコロナ禍を経て盛り上がりを見せていたが、ウォルマートが51カ所に展開していたヘルスセンターとバーチャルヘルスケアサービスを閉鎖するなど、陰りが見えている。デジタルヘルスセクターの投資額は2019年には179億ドル(約2兆8300億円)。2021年には527億ドル(約8兆3300円)と右肩上がりだったものの、2022年には255億ドル(約4兆300億円)と一転、減少基調にある。
しかし、Longevity・AgeTechセクターは現在も成長を続けている。その投資額は、2019年には16億9000万ドル(約2700億円)だったものの、2021年には37億7000万ドル(約6000億円)、2022年には41億1000万ドル(約6500円)と上昇基調にある。このことからもわかるように、同セクターは投資家たちからの巨額のマネーを吸い寄せているのだ。