フェイスブック共同創業者のダスティン・モスコヴィッツとリンクトイン創業者のリード・ホフマンが支援するスーパーPAC(特別政治活動委員会)のFuture Forward USA Actionは、少なくとも1000万ドルを調達し、バイデン大統領のSNSでの存在感を高めるための取り組みを開始すると報じられた。
この動きは、ここ最近バイデン大統領の「認知能力の低下」への懸念を煽る動画が相次いで投稿されたことを受けてのものだ。バイデン大統領の再選を支持するモスコヴィッツとホフマンらは、トランプのSNS上の成功に対抗するために、このプロジェクトを始動する。
シリコンバレーを拠点とするFuture Forward USA Actionは、左派寄りのインフルエンサーを募り、バイデン大統領への支持を呼びかけるコンテンツを共有してもらい、トランプのSNSでの人気に追いつこうとしているとロイターは報じた。トランプは、約2週間前に参加したTikTokで既に約650万人のフォロワーを抱えているが、バイデン大統領のフォロワーは約38万人に留まっている。
Future Forward USA Actionはまた、共和党やトランプ支持者がシェアしたバイデン大統領の不名誉な動画を、SNSのアルゴリズムが、どのように拡散したかを調査するプロジェクトを実施する。
この取り組みは、バイデン大統領がここ数週間、共和党やトランプ支持者によってSNSで共有された一連の動画で執拗に攻撃されたことを受けて始動した。これらの動画は、大統領が公共の場で「フリーズした」ように見えたり、認知能力の低下を示唆するように見える内容のものだった。
先日、イタリアで開催されたG7サミットでは、各国の首脳がスカイダイビングを見物する催しが開かれたが、その際にバイデン大統領は一人でその場から離れていく様子を動画に捉えられた。この映像を、保守系メディアは、「迷子のバイデン」などと呼び、大統領があたかも「徘徊」したかのように報じたが、実際は、大統領は別の方向にいたスカイダイバーらに挨拶をしていたのだった。
ホワイトハウスは、このような動画でバイデン大統領の行動が伝えられたことに反論した。ジャンピエール報道官は17日の記者会見で、トランプの支持者や右派メディアが、大統領に関する「誤報やデマ」を拡散する「安っぽい偽情報」を共有していると非難した。
(forbes.com 原文)