それによると、まず、新卒時にやりたいことは明確だったかの問いに、「とりあえず入社した」が39.9%と、4割の人がやりたいことが明確ではないまま入社していることがわかった。また、新卒の社内ポジションは希望通りだったのかとの問いには、「希望通り」が78.2%となり、「希望通りではない」が2割程度いる。
希望通りではないと回答した人に、そのポジションにやりがいを感じられるかの問いに、「あまり感じられない」「全く感じられない」合わせて64.2%もおり、人事異動の対応が柔軟でない場合に転職したい気持ちにつながるかの問にも、「非常につながる」「ややつながる」が80.8%と、思い通りにいかないとその会社では長くは働きたくないという人が大半を占めた。
一方で、将来に対する不安はあるかの問には、「非常にある」「ややある」を合わせて78.3%を占めており、「明確なビジョンが全く見えない」「どの業界がいつ衰退するかわからないから」という意見が寄せられている。
将来に対する不安は抱いているものの、希望にそぐわないポジションだと、やりがいが感じられず、すぐに転職も考えるいまどきの新卒社員。人材不足のいま、こうした社員に対し、企業側も優秀な人材を長く確保すべく配属を慎重に検討せざるをえないだろう。ただ、明確なビジョンもなく、なんとなく入社したという人も少なからずいるわけで、いかにやる気のある社員を見出し、育成していくか難しい判断が必要そうだ。
出典:マーキャリPLUS「20代キャリアの考え方」に関する調査