働き方

2024.06.20 11:30

54%が「休暇中も仕事」 その結果失ってしまう大事なもの

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マネジメント誌ハーバード・ビジネス・レビューの記事では、休暇が心身の健康にもたらすメリットとして以下の点を強調している。

・ポジティブな感情が高まり、憂鬱感が軽減する

どこか遠くへ旅行する必要はなく、自然の中でしばらく過ごすだけで、ネガティブなことを思い出しては落ち込む時間が減り、全体的な心理的ウェルビーイングが向上する。

・睡眠の質が改善する

仕事に関連したストレスや不安は、不眠のリスクを高める。睡眠不足が悲しみや怒り、不満、イライラといったネガティブな気分を引き起こし、睡眠障害を悪化させるとの研究結果がある。休暇は、睡眠不足を解消・軽減する格好の機会となる。米国心理学会(APA)によれば、ひと晩に1時間でも多く寝ることで、記憶力と集中力の両方が向上するそうだ。

・ストレスホルモンが減る

休暇を取ると、ストレスホルモンが減少し、免疫システムが回復して病気になりにくくなる。ストレスホルモンが慢性的に高い状態が続いていると、心臓病やがんなどの病気を発症しやすい。

・健康を増進する

ハイキング、サイクリング、水泳などの運動はもちろん、リラックスしたりマッサージを受けたりするだけでも、心臓や呼吸器の健康状態がよくなり、骨や筋肉が強化され、血行や柔軟性、免疫反応が改善し、筋肉のこわばりや関節の炎症を軽減できる。

・「高次の自己」とのつながりを深める

メールやToDoリストといった日常的な雑念から解放され、いつもと違う環境に身を置くことで、自分の価値観や欲求、直感とより深くつながれる。これにより長期的な視点で自分の将来についてよりよい決断を下し、目指す目標との整合性を高めることが可能になる。
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証拠は出揃っている。休暇中に仕事から離れることができなければ、健康、創造性、生産性に直接の悪影響が生じる恐れがある。雇用主と従業員の双方ともが、完全休暇を取ることの有用性を認識しなければならない。休暇の奨励は単なるボーナスではなく、健康で意欲的で独創的な労働力を維持するために不可欠なのだ。そのメリットを十分に享受するために、従業員は仕事モードをオフにしてしっかりリフレッシュし、新鮮なエネルギーと視点をたずさえて職場に戻ってくるべきである。

さあ、最高のパフォーマンスを発揮する準備をしよう。充実した休暇の後でひらめくのは、どんな画期的なアイデアだろうか。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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