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2024.06.23 00:00

「御社」と「貴社」の正しい使い分け方:面接やエントリーシートでの使い方と注意点

「御社」と「貴社」とは何か?

「御社(おんしゃ)」と「貴社(きしゃ)」は、どちらも相手の会社を敬うための言葉です。しかし、それぞれ使う場面が異なります。話し言葉で使用するのが「御社」、書き言葉で使用するのが「貴社」です。これにより、面接や電話で話す際には「御社」を使い、メールやエントリーシート、履歴書など書面では「貴社」を使います。

話し言葉としての「御社」

「御社」は、面接や電話、会社説明会など、対面や音声でコミュニケーションを取る場面で使用します。例えば、面接で志望動機を説明する際や、会社説明会で質問する際に「御社」という言葉を使います。これにより、相手の会社に対する敬意を示すことができます。

書き言葉としての「貴社」

「貴社」は、メールやエントリーシート、履歴書などの書類で使用します。例えば、志望動機や自己PRを書く際、面接の日程調整のメールを送る際に「貴社」を使います。これにより、書面上での丁寧な表現ができます。

「御社」と「貴社」を使った具体例

それぞれの使い方を具体的な例文とともに見ていきましょう。

「御社」を使った例文

面接や電話での使用例です。

例文:

「御社では、働き方改革を推進していると聞いておりますが、具体的にはどのような施策を導入していますか?」

「御社の業績について詳しくお聞かせいただけますか?」

「御社での面接日時の確認ですが、○月○日の×時で問題ございませんか?」

「貴社」を使った例文

メールやエントリーシートでの使用例です。

例文:

「貴社の求人情報を拝見し、貴社の理念に共感し応募いたしました。」

「貴社の製品開発に携わることで、自分のスキルをさらに向上させたいと考えています。」

「貴社の面接日時について、○月○日の×時で調整いただけますでしょうか。」

「御社」と「貴社」を使う際の注意点

「御社」と「貴社」を正しく使い分けるためには、以下のポイントに注意することが重要です。

二重敬語に気を付ける

「御社」や「貴社」に「様」や「殿」を付けてしまうと二重敬語になります。例えば、「御社様」や「貴社殿」と言ってしまうと、過度に敬ってしまい逆に失礼になります。正しくは「御社」「貴社」と単独で使用しましょう。

企業によって異なる表現

一般企業以外の組織に応募する際には、別の敬称が必要な場合があります。例えば、銀行には「御行(おんこう)」「貴行(きこう)」、病院には「御院(おんいん)」「貴院(きいん)」を使用します。応募先に応じた敬称を使うことで、適切な敬意を示すことができます。

「弊社」や「当社」との違い

「弊社(へいしゃ)」や「当社(とうしゃ)」は自分の会社を指す言葉であり、「御社」や「貴社」とは異なります。「弊社」は主に社外の人に対して使い、「当社」は社内の人や対等な関係の人に対して使います。就職活動では、自分の会社を指す場合は「現職」「前職」といった表現を使いましょう。

「御社」と「貴社」を間違えた場合の対処法

使い慣れない言葉だけに、間違えてしまうこともあるでしょう。しかし、間違えたからといって必ずしも不採用になるわけではありません。以下の対処法を参考にしてください。

面接や電話で間違えた場合

面接や電話で「御社」と言うべきところを「貴社」と言ってしまった場合、落ち着いて「失礼いたしました」と断りを入れ、「御社」に言い直しましょう。面接の評価は総合的に行われるため、言い間違いだけで評価が決まるわけではありません。迅速に訂正し、自己アピールに集中しましょう。

応募書類やメールで間違えた場合

応募書類やメールの場合は、提出前に見直すことが重要です。誤字脱字がないか、「御社」「貴社」の使い方が正しいかを確認しましょう。ミスを見つけた場合は、訂正するか新しい書類を作成することが必要です。

まとめ

「御社」と「貴社」は、それぞれ使う場面が異なるため、正しく使い分けることが重要です。また、適切な言葉遣いをすることで、相手に敬意を示し、円滑なコミュニケーションを図ることができます。就職活動においては、言葉遣いに気を付けつつ、自己アピールやコミュニケーションの質を高めることが大切です。

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