働き方

2024.06.26 17:45

雨の日こそ使ってほしい フードデリバリー配達員のホンネ

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悪天候の日にフードデリバリーを頼むのは、配達員に気の毒だと思っている人が多い。一部のメディアで、雨の日の利用は非常識であるかのような話が広がってしまった影響かもしれない。実際、雨に濡れて自転車を漕ぐ配達員を見かけると、本当に大変そうだと感じる。しかし、当の配達員のホンネは違っていた。その気遣いは、むしろ「余計なお世話」だったのだ。

デリバリー&テイクアウトアプリ「menu」(メニュー)を運営するmenuは、フードデリバリーを利用したことのある全国の20〜50代の男女439人と、配達員の経験のある男女443人を対象に「雨の日のデリバリーサービス利用意向」についてアンケート調査を実施した。すると、利用者の約7割は、悪天候の日の利用を躊躇したことがあると答えた。その8割は「配達員に申し訳ない」という理由をあげている。体が濡れる、配達しづらい、事故が心配、寒いといった配達員への配慮だ。

ところが、配達員経験者のおよそ9割は、悪天候の日にデリバリーをしたいと考えていた。なぜなら、配達の単価が高くなる、チップが期待できる、追加報酬があるなどのインセンティブがあり、むしろ雨の日こそ稼ぎ時だからだ。また、季節にもよるだろうが、雨の日は涼しくて働きやすいなどの理由も聞かれた。

しかも、配達員は個人事業主なので、雨の日がイヤなら働かなくても構わない。なにも、無理やり雨の中でこき使われているわけではないのだ。このことを知っている利用者は4割ほどいて、その人たちの7割以上は悪天候の日に意識してデリバリーを利用すると答えている。

基本的に、配達員は雨の日に働きたいから働いている。だから、雨の日にどんどん利用するのが望ましいということになる。もっとも、この事実が広く知れ渡ってしまうと、気の毒に思ってチップをはずむ利用者は減るかもしれないが、そのぶん、多く稼げるほうがいいだろう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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