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2024.06.25 11:00

保険契約管理業務の抜本的改革を成功に導いたDXの最後のピース「プロセスマイニング」

日本企業のDX推進において、業務プロセスを改善する分析手法「プロセスマイニング」が注目を集めている。アフラック生命保険で変革のかじをとる二見通に、同手法のパイオニアであるCelonis(セロニス)の日本法人代表 村瀬将思が話を聞いた。


村瀬将思(写真右。以下、村瀬):プロセスマイニングとは、2011年にドイツで産声を上げた新たなテクノロジーで、業務システムから取得したログデータを分析することで業務の非効率性を発見・改善するソリューションです。業務プロセスのデータを分析することで、業務の現状をデジタルツインとして描写し、改善すべき点を明確に抽出します。例えば、複雑なプロセスが絡み合うサプライチェーンに対しても、物流、ひいては業界自体のバリューチェーンの最適化を図ることが可能です。DXにおいては、蓄積されたデータを業務改善に活用しアップデートしていくために不可欠な技術だと思います。

二見 通(写真左。以下、二見):プロセスマイニングのプラットフォームである「Celonis」の当社業務への導入を決断したのは、23年にスタートした保険契約管理業務を抜本的に再構築するプロジェクト「アフラック プロジェクトZERO」がきっかけでした。24年に日本における創業50周年を迎える当社は、これまでに多くの革新的な保険商品やサービスをお客様に提供してきました。一方、そんな商品やサービスを支えるために、保険契約管理業務プロセスは年々複雑化しています。現在、この複雑化、肥大化した業務を処理するために多くの人とコストを要しています。したがって、この「アフラック プロジェクトZERO」の目的は、そのような非効率的な業務プロセスを最新のデジタル技術を最大限に利活用して、抜本的に再構築することです。この変革によって、私たちは、お客様への感動的な体験やサービスの提供、大幅な事業費の削減および業務継続能力の向上を目指します。また、徹底的に紙での処理を廃止し、AIを活用して自動化することで業務を「見える化」し、データを最大限に活用した業務管理へとシフトします。

デジタル技術を活用して新しい業務を構築していくためには、業務データを分析して現在の根本課題を発見することが重要です。従来は担当者へのヒアリングや過去のドキュメントの見返し、または簡単なデータ分析で課題を見つけてきましたが、多くの業務は属人的で担当者の頭のなかにしかノウハウが蓄積されていなかったり、ある業務の“点”でしかデータの分析ができていなかったりと、本当の意味での課題が見えてきませんでした。

業務全体をエンドツーエンドで分析したいと模索していたときに出合ったのが「Celonis」でした。「Celonis」は、業務の点と点を結びプロセス全体を可視化することで本当の課題を発見してくれたのです。
アフラック生命保険取締役専務執行役員CDIO・CTO

アフラック生命保険取締役専務執行役員CDIO・CTO 二見 通

村瀬:導入直後から、二見さんやチームの方々には定期的にドイツ本社にあるエグゼクティブブリーフィングセンター(EBC)にお越しいただきました。プロセスマイニングについて、ほかのユーザー企業の方とチームの方々がさまざまな知見やユースケースを共有し意見交換しており、そのなかで自社の変革のジャーニーの正当性を検証しながら進めておられます。

二見:この訪問後、まず当社が取り組んだことは、保険会社にとっていちばん重要な保険金支払いプロセスの「見える化」でした。この「見える化」には「Celonis」のプロセスマイニングツールを活用し、複雑化、肥大化した保険金業務/システムの可視化を実現しました。このプロセスマイニングでは、不要な工程を省く判断が容易となり、重複していた処理やチェック業務は整理され、業務の簡素化、効率化が進み、その結果、業務コストの削減にもつながりました。当社では、このプロセスマイニング→課題特定→新たな業務プロセス構築→業務コスト削減というサイクルが回り始めています。

またこの好循環を生み出しているのは、当社が以前より会社全体で推進しているアジャイル型の働き方がプロジェクトチームへも浸透しPDCAサイクルを回しながらプロセスマイニングにも取り組んでいるからだと思います。

プロセスマイニングを成功に導く3つの“P”

村瀬:Celonisは23年末に、AI駆動型BPM(ビジネスプロセスマネジメント)ソフトウェア「Symbio(シンビオ)」を提供するSymbio社を買収しました。また、複数のプロセスを同時に分析できる新技術「OCPM(オブジェクトセントリックプロセスマイニング)」も実現しています。こうした新しい取り組みに対しても、アフラックには前向きな姿勢を示していただいています。

二見:「Celonis」がAs-Is(現状)プロセスを可視化し、「Symbio」はAIを活用してTo-Be(理想像)プロセスを設計してくれるので、As-IsプロセスとTo-Beプロセスの比較検討が可能になりました。もちろんTo-Beを描くのは私たち自身ですが、AIが理想とするプロセスを提案してくれる機能は大いに参考になっています。「OCPM」に関しても、まさに私たちが欲していた機能でした。複数の業務プロセスが組み合わさってひとつの業務処理を実現している複雑な業務プロセスを可視化し、各業務プロセスの相互関係性を分析できる「OCPM」の機能にはとても期待しています。
日本法人代表 村瀬将思

Celonis 代表取締役 社長 村瀬将思

村瀬:保険業務でいえば、保険金支払いや解約といったプロセスが絡み合っていますが、さまざまなプロセスを同時に見ることで新たなインサイトが得られるはずです。この「OCPM」という技術は世界中でもCelonisにしか実現できていないテクノロジーです。

私は、プロセスマイニングを成功させるためには3つの“P”が必要だと考えています。ひとつはデータを備えた「プロセス」で、もうひとつは「Celonis」という「プラットフォーム」。そして、最後の“P”は「ピープル」です。旗を振り現場で改善を志向するチャンピオンの存在なくして成功はありえません。

二見さんは変革をけん引するリーダーとして確固たるビジョンを示しつつも、いち消費者の目線もおもちで、ビジネス改善の細やかなプロセスまで注視されています。常に最新の情報をとらえながらミクロな目線ももたれているからこそ、マクロなビジョンを描けるのでしょう。グローバリゼーション社会においては、そうしたマインドセットこそが、リーダーに求められるのだと感じています。

現状業務の7割を自動化
Celonisが思い描く未来像

二見:「Celonis」は、今までのITプラットフォームと違って、エンドユーザーでも自らがツールを使ってプロセスを分析し、その結果を評価できるので、ITの専門家だけでなくビジネスユーザーも活用できるのが利点です。日々PDCAサイクルを回していくなかで、普段使いで「Celonis」が使える環境を構築していくことが理想形だと考えています。保険契約管理業務の抜本的再構築は、これから本格化していくので、最大限にこの「Celonis」を活用していきたいですね。

村瀬:私たちは、現状の業務の約6〜7割を自動化し、残った高度な業務を人間がAIを活用して担当する「オートノマス・エンタープライズ(自律型企業)」の実現を見据えています。今後、圧倒的な労働力不足を迎える日本企業がグローバルで成功するためには、DXによって新しいビジネスモデルをつくらなければなりません。プロセスマイニングはその起爆剤になるはずです。

先のEBCのように皆が切磋琢磨する世界を目指すなかで、現在はCelonisコミュニティの構築を進めています。年次イベント「Celonis Day Tokyo」(7月26日開催)にご登壇いただく二見さんのお話にも期待しております。本日はありがとうございました。


Celonis
https://www.celonis.com/jp/



ふたみ・とおる◎アフラック生命保険取締役専務執行役員CDIO・CTO。2015年、同社に常務執行役員として入社。以前は、AIGグループ会社のほか、メットライフ生命保険、三井生命保険でも長年にわたり常務執行役員CIOの要職を務める。22年より現職。

むらせ・まさし◎2009年、日本ヒューレット・パッカード HPソフトウェア・ソリューションズ統括本部に本部長として入社。HPソフトウェア事業統括や執行役員を務めた後、ServiceNow日本法人社長に就任。21年12月より現職。

Promoted by Celonis | text by Michi Sugawara | photographs by Shuji Goto | edited by Akio Takashiro