2位もスペインのレストランだ。バスク地方ののどかな町アトクソンドにあるAsador Etxebarri(アサドール・エチェバリ)は、周辺を山々と豊かな緑に囲まれている。
ミネラルウォーターブランド「サンペレグリノ&アクアパンナ」が冠スポンサーを務める「世界のベストレストラン50」は、2024年6月5日、米ラスベガスにある統合型リゾートのウィン・ラスベガスで開催されたイベントで発表された。一流シェフたちのほか、有名レストランやホスピタリティ業界関係者が一堂に会した会場は、華々しい雰囲気に包まれた。
今回が22回目となる毎年恒例のランキングには、世界5大陸26カ国のレストランがランクインした。このうち、初登場と再ランクインのレストランは8店だ。
『ニューヨーク・タイムズ』紙の料理評論家ピート・ウェルズは今回のランキングについて、こう述べている。「一般の人が入れないようなレストランばかりだ。あらゆる手を尽くして予約をとった、ごく少数の客たちだけが、お腹一杯になり、酔っぱらって帰宅することになる」
「ランキングに並んでいるのは、単なるレストランではない。レストランというよりはむしろ、耐久性テストの場、劇場のようなショー、エゴの記念碑、そして、レストラン業界における最も恐ろしい言葉、つまり『没入する体験』のための場だ」
ディスフルタールとアサドール・エチェバリに続いて3位にランクインしたのは、ブルーノ・ヴェルジュによるパリのTable(ターブル)だ。4位はマドリードのDiverxo(ディヴェルソ)、5位は、ペルーのリマにあるMaido(マイド)だ。
大陸ごとのベスト・レストランも発表された。欧州トップはもちろん、バルセロナのディスフルタールだ。北米のトップは、ニューヨークのAtomix(アトミックス:世界ランキング6位)、南米1位は、ペルー・リマのマイド(世界ランキング5位)、アジア1位は、タイのバンコクにあるGaggan Anand(ガガンアナンド:世界ランキング9位)、アフリカ1位に輝いたのは、今回初登場した南アフリカ共和国ケープタウンのLa Colombe(ラ・コロンブ:世界ランキング49位)だ。
ランキングは、世界各地のフードジャーナリストや著名シェフ、旅する美食家などの、スポンサーのない専門家1080人による投票で決められる。ジェンダーバランスも考慮されたメンバーだ。
投票にあたっては、厳密なルールがある。例えば、19カ月以内に実際に足を運んで食事をしたレストランにしか投票できないし、経済的な利害関係があるレストランへの投票は控えなければならない。