Tips

2024.06.14 00:00

「ご用命」の正しい使い方と例文:ビジネスシーンでの効果的な表現法

「ご用命」の基本的な意味と背景

「ご用命(ごようめい)」は、相手に対して何かを依頼する際に用いる表現です。「用命」とは「用事を命じる」という意味があり、接頭語の「ご」をつけることで丁寧な言い回しになります。ビジネスシーンでは、上司や取引先などの目上の人に敬意を示しつつ依頼を促す際に使われます。


「ご用命」を使う際の注意点

同僚や部下には使わない

「ご用命」は、目上の相手に対してのみ使われる表現です。同僚や部下に対して使うと不適切であり、場合によっては失礼にあたることもあります。同僚や部下に依頼する際には「見てください」や「確認してください」といったシンプルな表現を使いましょう。

受け身で使用する

「ご用命」は基本的に受け身で使用される表現です。「ご用命する」や「ご用命させてください」といった使い方は誤りです。また、二重敬語を避けるためにも「ご用命させていただく」や「ご用命されました」といった表現も避けましょう。

「ご用命」と混同しやすい表現

「ご依頼」との違い

「ご依頼」は、相手に何かを頼む際に使う表現で、「ご用命」とは異なり、自分の行為にも使用できます。たとえば、「ご依頼いただきます」と言えば、相手からの依頼を受けることを意味しますが、「ご依頼します」と言えば自分が依頼することを意味します。

「ご要望」との違い

「ご要望」は、相手が望んでいることを示す表現です。たとえば、「ご要望にお応えします」と言えば、相手の望みを叶えることを意味します。「ご用命」と異なり、自分の行為には使用しません。

「ご用命」の使い方と例文

依頼を伝える「ご用命」の例文

「ご用命ください」という表現は、特に顧客や取引先に対して何かを依頼する際に使われます。

例1: 何かご希望があればいつでもご用命ください。

例2: ご要望があれば、お気軽にご用命ください。

感謝を伝える「ご用命」の例文

「ご用命いただき」という表現は、依頼を受けたことに対する感謝を伝える際に使われます。

例1: 本プロジェクトにご用命いただき、ありがとうございます。

例2: 数ある企業の中から弊社にご用 命いただき、御礼申し上げます。

状況に応じた「ご用命」の使い方

「ご用命の際は」や「ご用命賜りました」といった表現は、相手の依頼が明確でない場合や、感謝を表す際に使われます。

例1: ご用命の際にはお声かけください。

例2: ご用命の際には、ぜひお手伝いさせてください。

例3: 3日納品希望とのこと、ご用命賜りました。

例4: 頂いた件、確かにご用命賜りました。

「ご用命」の類語・言い換え表現

「ご利用」

「ご利用」は、「役立つようにうまく使う」という意味で、「ご用命」よりもカジュアルな表現です。日常的なシーンでも使用されます。

例1: 今日の会議は、ホワイトボードをご利用になりますか。

例2: 会議室をご利用の際は、一言お声がけください。

「ご下命」

「ご下命」は、「だれかから下された命令や言いつけ」という意味で、かなり格式の高い表現です。ビジネスシーンでは「ご用命」の方が一般的に使われます。

例1: ご検討のうえ、ぜひご下命賜りますようお願い申し上げます。

例2: ご下命の資料につきましては、本日中に完成する目処です。

「申し付ける」

「申し付ける」は、目上の立場の人が目下の人に対して用を依頼する際に使います。取引先や顧客に対して使う表現です。

例1: 不明な点がございましたら、何なりとお申し付けください。

例2: 係の者に申し付けましたので、お帰りの際に受付でお声がけください。

「仰せ付ける」

「仰せ付ける」は、「言いつける」の尊敬語で、「なんでも命令してください」という意味があります。社長や特別な地位の人に対して使います。

例1: なにかありましたら、仰せ付けください。

例2: ご用命がございましたら、なんなりと仰せ付けください。


まとめ

「ご用命」は、ビジネスシーンで非常に有用な表現です。上司や取引先などの目上の人に敬意を示しながら依頼を促すことで、スムーズなコミュニケーションを図ることができます。適切なシーンで正しい表現を使うことで、信頼関係を築く手助けとなります。また、「ご利用」や「申し付ける」などの類語や言い換え表現を活用し、状況に応じて使い分けることも重要です。

ForbesBrandVoice

人気記事