宇宙

2024.06.13 18:00

80年に1度、まもなく爆発する「かんむり座T星」を見よう

「火炎星」とは何か?

かんむり座T星は、赤色矮星がより小さくて低温、高密度の白色矮星の表面にむけて物質を流出している連星系だ。その流出が白色矮星の表面で熱核爆発の引き金になり、夜空に新星爆発が現れる。

「超高密度の白色矮星は、降着と呼ばれる過程の中で伴星である赤色矮星から物質を奪い取り、白色矮星の表面に水素の層が作られます。十分な量の水素が蓄積するとこの層が臨界温度に達し、水素融合が引き起こされます」

「この強力な核爆発が、白色矮星の表面から高温で明るいガスの塊を噴出させます」

新星爆発を見るための準備

このイベントに備えて、北半球の夏の空で7つの星が円弧を描いているかんむり座を探してみよう。方法は簡単で、暗くなったらすぐに、明るい恒星ベガとアークトゥルスを見つければよい。何か問題があれば、SkySafari、Sky Tonight、Sky Guideなどのスマートフォンアプリを使おう。

かんむり座の見つけかた。ベガ(Vega)とアルクトゥルス(Arcturus)の間にある円弧を描いた星座(NASA)

かんむり座の見つけかた。Vega(ベガ)とArcturus(アークトゥルス)の間にある円弧を描いた星座(NASA)

「空のどの位置にどの星が見えるかがわかったら、これから数カ月間のうちのいずれかの夜に起きる大きな変化がわかるでしょう。その新星は数日間は肉眼で見ることが可能で、かんむり座のホカの星と同じくらい明るくなります。もしそのタイミングを逃しても、数週間の間はちょっと性能の良い双眼鏡を使えば見ることができます」

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事