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ヘルスケア

2024.06.12 16:00

タトゥーを入れると悪性リンパ腫のリスクが21%高まる 研究結果

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どうやら、タトゥー(刺青)を入れる前に考えなくてはならないことがあるようだ。スウェーデンで行われた研究で、タトゥーを入れた人は数年後に悪性リンパ腫と診断される確率が21%高くなることがわかった。オンライン臨床医学誌eClinicalMedicineに最近発表された論文によると、タトゥーの大きさによってリスク度合いが変わることはないようだ。

リンパ腫はがんの一種で、リンパ系組織の細胞(リンパ球)が変異して無秩序に増殖し始める病気だ。リンパ系は免疫系の一部であり、細菌や病気から体を守る役割を担っている。

リンパ系は脾臓、胸腺、扁桃腺、骨髄といった日常生活ではあまり意識することのない器官や、腹部、鼠径部、骨盤、胸部、脇の下、頸部などにあるリンパ管とリンパ節を結んでネットワークを構成している。リンパ腫はリンパ系のどこでも発生する可能性があり、大きくホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つに分類される。

スウェーデンにあるルンド大学の研究者3人からなるチームは2021年、同国の全人口を対象とする全国がん登録データベースを用いて、2007~17年に悪性リンパ腫と診断された20~60歳の患者を特定。続いてリンパ腫の症例ごとに、患者と年齢と性別が一致する対照者を人口統計データベースから無作為抽出し、計1万1905人の研究母集団を構成した。

次に、研究対象者に調査票を送付し、タトゥーの有無、いつ入れたか、どのくらいの大きさかなどを質問。悪性リンパ腫と診断された人(症例群)の54%に相当する1398人と、対照群の47%に当たる4193人から回答を得た。

タトゥーを入れた人の割合は、症例群(21%)のほうが対照群(18%)より高かった。また、タトゥーを入れた人におけるリンパ腫の発症リスクは、入れていない人と比べて21%高かった。リンパ腫の種類別で最も高リスクだったのは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(30%)と濾胞性リンパ腫(29%)だった。

リンパ腫の発症リスクは、最初にタトゥーを入れてから2年未満の人で81%と特に高かった。3年目以降は10年後までリスクが低下するが、11年目以降に再び上昇し、タトゥーを入れていない人より19%高くなった。
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翻訳・編集=荻原藤緒

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