山万ユーカリが丘線は、ユーカリが丘ニュータウンを開発した山万が運営する総延長4.1キロメートルで駅が6つだけという、かわいらしい路線だ。ガイドレールに沿ってタイヤ走行する「自動案内軌条式旅客輸送システム」(AGT)で、東京都のゆりかもめ、日暮里・舎人ライナー、神戸新交通ポートライナーなどの仲間。山万ユーカリが丘線を走るこあら号(山万1000系)は昭和57年製造。東京の山の手線でもやっと8割方の冷房化が達成された時期なので、こあら号には冷房がない。そこで真夏には冷たいおしぼりと団扇を配布する「うちわ列車」を運行するなど、逆境を遊びに変える楽しい一面もある。
しかも顔認証で乗れるようになったことで、こあら号のレトロフューチャー感が爆上がりだ。パナソニックコネクトの顔認証技術とジョルダンの決済・チケット管理システムで構成される「ユーカリPASS」は、専用サイトでクレジットカードを使って登録を行う。顔の登録をしない人は、QRコードで乗ることも可能。駅の券売機でQRチケットを購入して使うこともできる。また従来の磁気乗車券も販売される。ユーカリPASSは、ユーカリが丘を走るバス路線「こあらバス」にも導入される。
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