ウクライナ空軍の指揮官たちは、駐機中にロシア軍に狙われにくくするため、航空機を小規模な空港や高速道路の仮設滑走路などからなる広大なネットワーク上で頻繁に移動させている。1日に複数回移すこともある。
ロシア空軍の指揮官たちはそういうことはしない。ロシア側が航空機の基地を変更するのは普通、ある程度長い時間をかけて計画されたものだ。よくあるのは、同じ基地がウクライナ側のミサイルやドローンによる攻撃に繰り返し遭ったために、その対応策として配置換えをするというものだ。
ともあれ、アフトゥビンスクは特別だ。オランダの航空情報サイト「スクランブル」は、「飛行場、研究施設、広大な試験場、射撃練習場、興味深い最新の掩体壕を備えるアフトゥビンスクの国家飛行試験センターは(中略)、ロシア国防省にとって最も貴重なアセットのひとつになっている」と解説している。
Su-57がここに置かれているのは、その独自のステルス性能をテストするのに最適な、もしかすると唯一の施設だからだ。
ロシア空軍は、Su-57の今後の開発に悪影響を与えずに現存のSu-57をアフトゥビンスクから移動させることは不可能かもしれない。しかし、Su-57に限らず、ロシア軍のすべての航空機がウクライナのドローンの危険にさらされていることを認識しているのであれば、Fighterbomberの忠告に耳を傾け、いくつかのシェルターを建設することになるかもしれない。
2022年2月以来、ロシア軍の無差別な空襲に苦しめられてきた大勢のウクライナ人は当然、ロシア空軍がそうしないことを望んでいるだろうが。
(forbes.com 原文)