トコジラミと間違えやすい虫は?
2023年に英国で行われた調査によると、自信を持ってトコジラミを見分けられる人は16%程度に過ぎなかった。先述の害虫駆除専門家のボッセルは、ヒョウホンムシやカツオブシムシなどが、トコジラミと混同されやすい昆虫だと指摘する。これらの害虫は似たような外見をしているが、互いに区別する方法はある。例えば、カツオブシムシは体が丸みを帯びており、トコジラミより色の種類も豊富だ。通常は黒か茶色で、斑点模様がある。クモヘリカメムシの体はトコジラミより細長い。トコジラミはリンゴの種のような形をしており、通常は茶色で平たい形をしている。
ホテルの部屋にトコジラミがいるかどうかを見分けるには?
先述のカーペンター社長は、まずはマットレスと寝具の点検から始めるよう提案する。特にマットレスの角に注意を払い、小さな黒い斑点を探そう。トコジラミの排せつ物の可能性があるからだ。トコジラミはマットレスや布張りの家具に付着していることもある。そのほか、じゅうたんやカーテン、幅木(訳注:壁と床の境い目に取り付けられている板)の周りにも潜んでいることがある。そのため専門家は、荷物をスーツケース用の棚に置いたり、部屋を点検する際に一時的に浴槽に入れたりすることを勧めている。
カーペンター社長は、室内を点検する際は小さな白い卵も探すよう促している。トコジラミの卵は、炊いていない白米に似ているという。卵は非常に小さく、通常は針の先ほどの大きさしかない。
ホテルの部屋でトコジラミを発見したら?
ボッセルは、ホテルでトコジラミを見つけたら、まず証拠写真を撮るよう助言している。そしてすぐにホテルの管理者に連絡し、部屋の変更や別のホテルへの移動を要請しよう。部屋を変更する際は、トコジラミのいた部屋の真上や真下、隣の部屋は避けたい。トコジラミは室内の配線や壁の隙間などを伝って近くの部屋に侵入するからだ。ボッセルは、部屋を移動する前に自分の持ち物を点検し、別の部屋にトコジラミを持ち込まないよう注意を促している。
(forbes.com 原文)