海外

2024.06.12 10:00

秘密の「電子戦兵器開発」スタートアップCX2、a16zなどから資金調達

「ウクライナ・ロシア紛争で見たのは、これまでに見たことがないほどの電子戦だ」と米国宇宙軍のニコール・ペトルッチ大佐は4月の会議で述べた。「私たちは実際にこれを非常に注意深く研究している」

米国宇宙軍は昨年9月に最初の電子戦システムを配備する部隊を立ち上げた。これは敵の衛星通信を妨害するための地上ベースの無線周波数妨害機である。米陸軍が最近、太平洋での電子戦能力の強化にシフトしている一方で、米空軍も独自のツールの配備を急いでいるという。

ミンツは過去20年の大部分を、センサーと兵器システムの構築に費やしてきた。最初はレイセオンで、次にボーイングでキャリアをスタートさせた。スタンフォード大学在学中に出会った8VCのジョー・ロンズデールとともに、2018年にエピラスを共同設立した。エピラスはカリフォルニア州に拠点を置き、ドローンを撃墜するためのマイクロ波兵器を製造している。エピラスは現在、ロンズデールやベッドロックのジェフ・ルイスらの投資家から3億ドル(約466億8300万円)を調達し、14億ドル(約2178億5000万円)の評価を受けている。そして2020年、ミンツはエピラスを離れ、自動運転車用の レーダーを構築するためにSpartan Radar(スパルタン・レーダー)という別の会社を立ち上げた。この会社も8VCのロンズデールが支援している。

電子戦分野は現在、BAEシステムズ、ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマンなどの大手防衛企業によって支配されており、これらの企業は数十年にわたりペンタゴンにシステムを販売してきた。しかし、ミンツの背景を考慮すると、ロンスデールのような投資家がCX2にペンタゴンからの電子戦システムの需要増加に応える可能性を見出していることは明らかだ。

「戦場における指向性エネルギー兵器はゲームチェンジャーだと考えています」とミンツは昨年ロンズデールとのポッドキャストで語った。「これらの兵器には弾薬不足の問題がありません【略】現在は弾薬不足やミサイル不足が大きく取り上げられていますが、問題なく補充するにはどうすれば良いでしょう?簡単です、弾薬をまったく使わなければ良いのです」

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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