オラクルは米国時間6月11日に2024年度第4四半期決算を発表する予定だ。売上高、利益ともにコンセンサス予想を上回る結果になると私たちは予想する。第3四半期の売上高は前年同期比7%増の133億ドル(約2兆円)で、オラクルはこの四半期でも市場予想を上回った。これは主に、クラウドサービス&ライセンスサポート部門の売上が12%増加したことによるもので、クラウドライセンス&オンプレミスライセンス部門の3%減が多少相殺された。第4四半期の業績も同様の線になるだろう(オラクルの2024年度第4四半期は、2024年5月31日に終了した四半期を指す)。
株価パフォーマンス
現在の金融情勢を背景に、ORCLは2021年1月初旬の65ドル台から現在の123ドル前後まで約89%という極めて力強い上昇を見せている。驚くべきことに、ORCLは過去3年間、いずれの年でも市場全体をアウトパフォームしている。2021年のリターンは35%、2022年はマイナス6%、2023年は29%であった。これに対し、S&P500のリターンは2021年27%、2022年マイナス19%、2023年24%である。売上高は市場予想をわずかに上回る水準を維持か
オラクルの2024年度第3四半期までの累計売上高は、前年同期比7%増の387億ドル(約6兆円)だったが、これは主にクラウドサービス&ライセンスサポート部門の売上高が12%増加したことによる。しかし、ハードウェア部門の8%減とクラウドライセンス&オンプレミスライセンス部門の11%減がその伸びを多少相殺した。売上高ベースでは、第4四半期も同様の勢いが続くと私たちは予想している。オラクルの2024年度第4四半期の売上高は、市場予想の145億9000万ドル(約2兆2000億円)をわずかに上回る約147億8000万ドル(約2兆3000億円)に、通期の売上高は2024年度は534億6000万ドル(約8兆3000億円)程度になると私たちは予想している。
EPSは市場予想をわずかに上回る見込み
オラクルの2024年度第4四半期の調整後1株当たり利益(EPS)は、市場予想の1.65ドルを2%上回る1.69ドルになると私たちは分析している。2024年度第3四半期までの累計純利益は、前年同期比41%増の73億ドル(約1兆1000億円)となった。これは増収に加え、営業費用の対売上高比率が低下した結果だ。第4四半期の業績も同様の伸びを示すことになるだろう。全体として、オラクルの通期のEPSは4.01ドル程度になる可能性が高いと私たちは予想する。結論
私たちはORCLの目標株価を、EPSの予想値である4.01ドルに、私たちが想定する株価収益率(PER)の32倍という数字を掛け合わせ、多少調整を加えた130ドルとしている。これは米国時間6月6日現在の株価を約5%上回る水準だ。(forbes.com原文)