SMALL GIANTS

2024.06.23 12:30

スモール・ジャイアンツ イノベーターに聞く「これからブレイクするヒト・モノ・コト」

九州・沖縄

沖縄・伊良部島の「國仲商店」

2019年に「伊良部島のスターバックス」という触れ込みでオープンした、地域の人と観光客で朝早くから賑わう公園のようなカフェ。仙台市にあるユカリエ代表の永野健太氏が、地域の人たちと島の未来について語り合って動き出したプロジェクトで、現在は新しい産業を創出する目的で、コーヒー栽培にも挑戦している。
林 龍平|ベータ・ベンチャーキャピタル代表取締役パートナー

はみ出して新規事業を生む小さな出島組織

長崎の出島のように、本体組織から何らかのかたちではみ出して新しいことを生み出す組織のこと。2022年から長崎では「出島組織サミット」を開催。さまざまな規模・業種の組織が既存の枠組みにとらわれずに社外のメンバーとも連携し、新たな価値を生み出している。小さくても大きなインパクトをもたらす可能性がある。
鳥巣智行|Better代表取締役

地域の人が主人公 空き家・団地でまちづくり

福岡県宗像市の日の里団地。かつて2万人が暮らしていた九州最大級の集合住宅だが、老朽化に伴い2020年に団地再生プロジェクトが始動。解体予定だった建物をプロジェクトメンバーで修繕し、「地域の会話を生む」場所として生まれ変わらせた。カフェや保育園などができ、地域の人たちが主人公として「さとづくり」を行っている。
石丸修平|福岡地域戦略推進協議会(FDC)事務局長

中堅企業発イノベーション

各々の地域には、そこにしかない資源や特色をもった地域ならではの産業や企業が存在する。地域の中堅企業は、圧倒的な地域密着に伴う信頼とネットワーク、さらに一定の経営資源も有することで、スピード感をもって意思決定ができる。地域の中堅企業は新しいイノベーションの形を創出するプレイヤーとして期待される。
香月 稔|トーマツ パートナー地域未来創造室中小・スタートアップ支援全国リーダー

食糧問題にジャックフルーツで挑む起業家


南アジア原産とされる「ジャックフルーツ」を用いて持続可能な食物の開発に取り組むがSustainable Food Asia代表の海野慧氏だ。手をかけずに大量繁殖するジャックフルーツは、栽培に伴う環境汚染を少なく、広く世界に供給できると考えた。将来的にその食味を生かして植物性代替肉にもなり得ると改良を重ねている。
齋藤潤一|こゆ財団 代表理事/AGRIST代表取締役

五感を研ぎ澄ます沖縄・やんばる古集落ホテル


沖縄の魅力はリゾートだけでなく、豊かな自然や文化、伝統に触れられる場所があること。「やんばるホテル南溟森室」は、自然に囲まれた古集落の一軒宿で、「シェルパ」と呼ばれる地元の案内人が、さまざまな体験プログラムをコーディネイト。沖縄の奥にある精神世界の豊かさを感じ、五感が研ぎ澄まされる感覚を味わえる。
比屋根 隆|レキサス 代表取締役/うむさんラボ代表取締役

文=真下智子、フォーブス ジャパン編集部

この記事は 「Forbes JAPAN 2024年6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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