チーズバーガー9800円。お子様メニューはオーダーメイド
「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」でのディナーは、メインダイニング「ゆきばな」もしくは「寿司なぎ」(水・日休業)でいただけます。「ゆきばな」のディナーコースは35000円(税サ込)。
「クリュッグ グランド キュヴェ」の グラスワインに始まり、ボタン海老のマリネ、帆立貝のオーブン焼き、鮑のグリル、タラバガニのミネストローネ、キンキの天火焼、和牛テンダーロインなど、北海道ならではの新鮮な海の幸や地元の食材を贅沢に使用したコース料理を楽しむことができます。
お子様メニューはなく、好きなメニューや食材を伝えてオーダーメイドで作ってもらうスタイル。
ちなみに、アラカルトメニューのチーズバーガーが9800円ということについて、これが高いか安いか、SNS上で議論が湧き上がったことがありました。
宿泊者の声について伺うと、特に海外からのお客様は「和牛や地元産の野菜など質の高い食材を使用していてこの価格で食べられるのはお得」と感じている方が多いのだそう。
ニセコではハイシーズンになると、レストランの数に対して旅行者の数が大幅に上回り「食事難民」になることも多いといいます(そのため「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」内のレストランもハイシーズンには宿泊者限定となっています)。
その点でも、宿泊しているホテルで質の高い料理が食べられることの価値は高いと考えられます。
ニセコの人気店は何カ月も前から予約を取らないと入れないそうですが、長期滞在される方は、外部レストランに食事に行かれ、ナイトライフを楽しまれる方も多いといいます。
富裕層に好まれるスモールラグジュアリー
「ザ・リッツ・カールトン」グループの中でも最高峰の「リッツ・カールトン・リザーブ」として認められる条件のもう1つが、パーソナルサービス。通常の「ザ・リッツ・カールトン」ホテルの客室数は100室以上なのに対し、「リッツ・カールトン・リザーブ」は100室未満です。
よりパーソナルなサービスでお客様とのエンゲージメントにこだわっているのが特徴です。
実際に滞在中、ホテル内で他のお客様とすれ違う機会はとても少なく、温泉でも1回も他のお客様と顔を合わせることはありませんでした。
ビジネスオーナーや大企業の代表の方などが宿泊されることも多いそうですが、周囲の目を気にせずプライベートな空間で過ごすことができるのが魅力で、毎年リピートされる方が多いのだそう。
また、逆にスモールラグジュアリーだからこそ、ホテル内での出会いが生まれるという側面もあります。
中でも多いのが、家族が寝たあとに1人でバーでお酒を楽しんでいる時に意気投合するというケース。
長期滞在中にバーで顔を合わせ、そこからビジネスに発展したという話もよく耳にすると言います。
知らず知らずのうちに、富裕層の人脈構築の場にもなっているようです。
夏場が狙い目?
都内で普通に日常生活を送っている中でニセコ価格を耳にすると驚いてしまいますが、「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」に滞在するとそこに違和感を感じなくなるのが不思議なところ。
またここに戻ってくるために頑張ろう、と活力が湧いてきます。
近年ニセコへの旅行者は冬場に集中しすぎていますが、実は本来避暑地としても人気の高かったニセコ。
冬場は20万円以上~の宿泊費も、夏場はかなり下がるので狙い目でもあります。
清水裕美子◎日本航空(JAL)の客室乗務員として国際線ビジネスクラス、ファーストクラスなどを含め約5年乗務する。退職後はCA流美容コンサルタントとしてセミナー、メディアなどで活動するほか、日本初のCAが発信する総合情報サイト「CA Media」を立ち上げる。著書に、『ファーストクラスCAの心をつかんだ マナーを超えた「気くばり」』(青春出版社、2020年7月刊)など。