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アダニ財閥の中核をなすアダニ・エンタープライズの株価は3日に約6.9％高の約44ドルをつけ、火力発電所を運営する持株会社のアダニ・パワーも18％高の10.60ドルとなった。さらに、アダニ・グリーンやアダニ・ポート、アダニ・トランスミッション、アダニ・トータル・ガスなどの他の企業も、それぞれ約6.8％高、9.9％高、9％高、7.6％高を記録した。
フォーブスは3日の株価の上昇により、アダニの資産が80億ドル（約1兆3000億円）増加して980億ドル（約15兆3000億円）に達したと試算している。彼は現在、世界17位の富豪で、アジアでは、同じくインドのムケシュ・アンバニに次ぐ第2位の富豪となっている。
インドの6週間にわたる総選挙の投票は1日に終了し、出口調査では与党連合が543議席中350議席以上を獲得し、モディ首相が3期目の政権を担う見通しだ。正式な選挙結果は4日に発表されるが、市場がすでに好意的反応を示しているのは、モディ首相率いる連合が予想よりも少ない議席しか獲得できない、あるいはねじれ国会になるのではないかという投資家の懸念が払拭されたためだ。
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アダニの資産は昨年、750億ドル（約11兆円）以上も急落したが、これは空売り投資家のヒンデンブルグ・リサーチがアダニ財閥の数十年にわたる「株式操作と会計詐欺計画」を非難し、空売りポジションを公表したためだった。
この問題は政治的な論争へと発展し、野党はモディ首相とアダニの密接な関係に疑問を投げかけた。これに対し、モディ首相と与党は、この疑惑を全面的に否定した。一方、モディ首相は先月の選挙運動中、野党がアダニやアンバニらから違法な資金を受け取っていると、証拠を示さないまま非難していた。
（forbes.com 原文）
