グーグルは、声明の中で、今回の拡張はシンガポールや世界中で高まるクラウドサービスの需要に応えるためのものだと述べた。同社の新たな施設は、アマゾンやマイクロソフトらが東南アジア全域でクラウドインフラの開発と人工知能(AI)を活用したデータセンターの展開計画を発表する中で稼働を開始した。
アマゾンは先月、今後4年間で約90億ドル(約1兆4000億円)を投資し、シンガポールのクラウドコンピューティングインフラを拡大すると発表した。マイクロソフトもインドネシアやマレーシア、タイにデータセンターを建設し、東南アジアでのAI技術の普及を加速させる計画だ。
グーグルの最高サステナビリティ責任者(CSO)のケイト・ブラントは声明で、「データセンターは、デジタル変革とイノベーションの基盤を提供することで、デジタル分野の成長エンジンとして機能する。シンガポールにおけるデータセンターキャンパスの拡張は、東南アジアの企業がデジタルの機会を最大限に活用できるよう支援するという当社のコミットメントを再確認するものだ」と述べている。
グーグルは2013年にシンガポールにおける最初のデータセンターを開設していた。同社は先週、東南アジアで最も注目されている投資先の一つであるマレーシアに20億ドル(約3127億円)を投じてデータセンターとクラウド施設を建設する計画を発表した。
マレーシアの現地企業もデータセンターの開発を進めており、発電事業者のYTLパワーは、エヌビディアと提携し、南部のジョホール州に AI 搭載のデータセンターを建設する計画だ。さらに、主に土木建設事業を行うガムダは、クアラルンプール近郊にデータセンターを建設する約3億7200万ドル(約581億円)相当の契約を獲得した。
(forbes.com 原文)