全米各地で皮膚科医療を展開するアドバンスドダーマトロジーは2022年、1000人以上の米国人を対象に調査を行った。参加者は、日焼け止めを塗る頻度や屋外で過ごす時間などについて回答した。それによると、回答者の34%が日焼け止めをほとんど塗らない、またはまったく塗らないと答えた。だが、日焼け止めを塗っていても、消費期限が切れていれば日焼けしてしまうかもしれない。日焼け止めの仕組みや使用期限について理解し、安全で効果的な製品を使うようにしよう。
日焼け止めはどのように機能するのか?
日焼け止めにはローションやスプレー、スティックなどの種類がある。サンスクリーンとサンブロックはいずれも日光から肌を守るが、サンブロックはその名の通り、紫外線を反射することで肌を守る。一方のサンスクリーンは紫外線をカットするが、100%遮断することはできない。日焼け止めの紫外線防御効果(SPF)が高いほど、肌を保護する力が強い。日焼け止めの消費期限は?
日焼け止めは皮膚がんのリスクを減らし、強い日差しによる肌の損傷を軽減する。ところが、日焼け止めを塗っても、期待した保護効果が得られない場合もある。先述の調査では、回答者の52%が日焼け止めの消費期限を確認していなかった。日焼け止めには、鉱物や化学物質が含まれており、それらが一緒に働くことで太陽光線を反射したり、紫外線が肌に吸収されるのを防いだりする。これらの成分は時間の経過とともに分離する。日焼け止めが変色したり、水っぽくなったり、臭いが鼻につくようになることがある。これは、商品が使用期限切れであることを示す兆候だ。
消費期限を商品の底面や上面、側面などに直接表示しているメーカーもある。他方で、消費期限が記載されていない商品もある。なぜ日焼け止め製品には消費期限があるものとないものがあるのだろうか? 米食品医薬品局(FDA)は、3年以上保存可能な製品に消費期限を記載することをメーカーに義務付けていない。日焼け止めの消費期限に不安がある場合は、パッケージに購入日を記入しておこう。購入から3年経ったら、あるいは色や臭い、質感の変化に気付いたら捨てるようにしよう。
これで紫外線を浴びずに日光浴を楽しむことができる。日焼けや日焼け止め製品に疑問がある場合は、皮膚科医に相談しよう。
(forbes.com 原文)