言うまでもなくこれらの車両は、とくに元の仕様のままではウクライナ側の大砲やミサイル、ドローン(無人機)による攻撃に対してあまりに弱い。事実、5月上旬には、オートバイに乗ったロシア軍のある突撃部隊が「こてんぱんにやられた」とウクライナ軍の第79独立空中強襲旅団が報告していた。
そこでロシア軍は、これらの全地形対応車やバイクにも防護を施すようになっている。ウクライナ側が多用している自爆型のFPV(一人称視点)ドローンから車両や兵士を守るための、金網や金属製のケージ(囲い)のような簡易装甲だ。そうした「装甲オートバイ」は観察者たちの間で、終末もののSF映画『マッドマックス』シリーズに登場するオートバイになぞらえられている。
Russian soldiers are apparently placing screens on motorcycles to counter FPVs. 5/https://t.co/DXzXOaEDwE pic.twitter.com/M0oHCeBmLQ
— Rob Lee (@RALee85) April 24, 2024
DIY装甲を取り付けたオートバイの写真や動画がソーシャルメディアに出回るようになったのは、4月に入ってからだった。1カ月後には、大きさや形状の異なるさまざまな装甲をまとったバイクが出現していた。サイドカーを備え、全体を金属製ケージで覆ったバイクや、さらにケージに偽装を施したバイクなどの写真が共有されている。
Improvisation by Russian military personnel to install a cope cage on an assault motorcycle. pic.twitter.com/n51RJziHiZ
— WarTranslated (Dmitri) (@wartranslated) June 2, 2024