原告は、マドンナがコンサートで「口パク」していたこと、会場内を「暑く不快な温度」に保ったことについても訴えている。訴状によれば、マドンナは12月18日にワシントンD.C.で行われたショーで観客にこう言ったという。「遅れてごめんなさい……いえ、謝ることじゃない。わたしはいつも遅れる。それがわたしなの」
2019年にも、マイアミ公演が遅れたことを理由に原告のネイト・ホランダーがマドンナを訴えたが、1カ月後に訴えを自発的に棄却した。
「道理をわきまえたコンサートの来場者、そしてマドンナのファンなら間違いなく、主要なアリーナコンサートでショーの主役であるマドンナが、チケットに記された開演時刻にステージに登場することを期待していた人はいない」と、マドンナのチームは4月に提出した1月の訴訟に対する却下申し立てで述べている。さらに、チケットの「どこにも」マドンナが午後8時30分にステージに現れるとは書かれていなかったと付け加えた。
米ビルボードの興行収入ランキング「Boxscore(ボックスコア)」は、ビルボードに報告された2023年10月1日から2024年3月31日までに行われた公演のデータに基づき、マドンナを当期中間報告における3番目に興行収入の多かったアーティストとして挙げている。67公演で推定1億9000万ドル(約300億円)の興行収入を上げたマドンナは、2億3100万ドル(約363億円)のU2、1億9600万ドル(約308億円)のピンクに次ぐ順位となった。
なお、このランキングにはテイラー・スウィフトの「THE ERAS TOUR」は含まれていない。スウィフトはツアーのデータをビルボードに報告していないからだ。
マドンナは5月4日にリオデジャネイロで行われた無料コンサートでセレブレーション・ツアーを締め括った。このコンサートには推定160万人以上の動員があったとされ、2006年に同じくブラジルで150万人のファンを集めたローリング・ストーンズを上回り、ライブ・ネーションによれば「あらゆるアーティストの単独コンサートとしては過去最大」となったという。
(forbes.com 原文)