オンライン小売の売上高は、米国では2028年までに1兆6000億ドル(約251兆円)に達し、米国の小売売上高全体の28%を占めると予想されている。米国以外でのオンライン小売の売上高は、カナダで830億ドル(約13兆円)に、南米の上位6カ国(ブラジル、メキシコ、アルゼンチン、コロンビア、ペルー、チリ)は1920億ドル(約30兆円)になると見込まれている。
西欧では、2023年の5080億ドル(約79兆円)から2028年には7730億ドル(約121兆円)に拡大すると予想されている。「オンラインマーケットプレイスやソーシャルコマース、ライブコマース、D2Cが活発になり、世界のeコマースの売上成長は今後5年間にわたり加速する」とフォレスターの主席予測アナリストのジテンダー・ミグラニは話す。
若年層のニーズや行動の進化、シームレスでユニークな買い物体験への期待、ソーシャルコマースを含む新しい販売チャネルがもたらす競争の激化などにより、小売業は大きな変化を遂げつつある。米デパートのMacy’s(メイシーズ)のような老舗の小売企業の苦戦がよくニュースになる一方で、Ted Baker(テッド・ベーカー)の米国事業やOutdoor Voices(アウトドア・ヴォイス)、Rue21(ルー21)、The Body Shop(ザ・ボディショップ)など、多くの小売ブランドが破産を申し立てたり、店舗を閉鎖したりしている。UBSの報告書によると、米国では4万5000もの小売店舗が閉鎖される可能性があり、中でもアパレル・アクセサリー、家電、家庭用品の店舗が多い。