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2024.06.03 13:00

中国からの移民が米ユニコーンの幹部に、Deel創業者の成功物語

Shuo Wang|Deel CRO兼共同創設者 (C)Deel

16歳で中国から米国に移住

16歳のときに中国北東部からメリーランド州ボルチモアにやってきたワンの最初の仕事は、週末にフリーマーケットで中古バイクを売ることだった。彼女はシングルマザーの母親のバイクの輸出入の仕事を手伝い、時にはフォークリフトを運転して車両を運ぶこともあった。
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「これが私の最初のセールスの仕事でした。私は、母を助けるために物の売り方を学んだんです」と語る彼女は、当時の経験が自身の起業に役立ったと述べている。その当時、英語がうまく話せなかったワンは、ユニークな商品を持つことが重要であることを知ったという。「他の人が果物や野菜を食べ物を売っているときに、ゴルフカートや四輪バギーを売れば優位に立てることを学んだのです」と彼女はフォーブスに語った。

2009年にMITに進んだ彼女は、機械工学を学び、ロボットの設計を重点的に学んだ。DARPA(米国防総省の一部門)からの資金提供を受けたワンの卒業論文の研究テーマは、足首の筋肉疲労をロボットを用いて調査するものだった。

その後、修士課程のためにさらに1年間をMITで過ごした彼女は、そこで後に共同設立者となるピエール・ビとブアジズらに出会ったという。
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彼女の、その後の大きな成功はブアジズとDeelを立ち上げたことによるものだが、最初に意気投合したのは、ビだったという。「私たちは、2人とも起業した親を持つ留学生だったのです」とビは振り返りる。「彼女の母親が彼女を米国に連れてきて、この国で暮らすために必死に働いたという話は、私にとってとても共感できるものでした」

2015年にワンはMITの大学院を中退し、ロボット工学の専門知識を活かし、ビとともに空気清浄機メーカーのAerisを立ち上げた。同社の創業当初、ワンはテンセントの共同創業者のヴィック・リーを含む投資家をチームとつなぐ手助けをしたとビは述べている。

ビによるとワンは、テクノロジーに詳しくない人々に専門知識をわかりやすく説明し、投資家を彼らのスタートアップに引き込むことに長けていたという。「彼女は、適切なタイミングで適切な人物にアクセスできる知識とネットワークを持っていたのです」とビは説明した。

ワンはその後、北京とチューリッヒに拠点を置くAerisの最高技術責任者(CTO)として、3年間中国で過ごしたが、ビは、その途中でAerisの企業としてのポテンシャルが限られていることに気づき、ブアジズが北京を訪れた際に、彼とワンを再び結びつけたという。2019年にワンは、Aerisを退社し、米国に戻ってブアジズとともにDeelを立ち上げた。Aerisはその2年後にiRobot(アイロボット)に約1億ドル(約157億円)で買収された。
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編集=上田裕資

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