経営・戦略

2024.06.06 11:15

世界首位独走語学アプリDuolingo、CMOが語った広告哲学と「優先指標」

最重視は「デイリーアクティブユーザー」

宮武氏からの「これまで行ったキャンペーンで一番好きなものはなにか?」という質問に対するオーサード氏の答えは「Love Languageです」。

これは、違う言語を話す複数の独身男女が真の愛を見つけるためにDuolingoを使って交流する、という恋愛リアリティショーを模した偽番組の予告編CMの放映で、エイプリルフールに行われたキャンペーンである。文化的な要素もあり、Duolingoの楽しさ、そして「人格」がわかるものだったという。

それではキャンペーンのゴール設定はなにか、という質問へのオーサード氏の答えは、「大事にしているのはブランドの認知向上」。それを測定するため、各キャンペーンでオーガニックインプレッションをそれだけ獲得できるかを見ているという。

「Duolingoは楽しいブランドであり、楽しいキャラクターがいる。そして楽しいプロダクトなわけですから、マーケティングも楽しくなくてはいけない。私たちはそういうストーリーを伝えている。そしてソーシャルプラットフォームで人々に見つけてもらい、共有してもらうことでオーガニックインプレッション数を上げていく。これが最も確かなやり方だと思っています」

また、フォーカスしているのは新規ユーザー獲得か、既存ユーザーのリアクティベイトか、という質問に対しては、「マーケティングチームの役割は、ブランド認知を高めて新規ユーザーを獲得するだけではなく、ユーザーに毎日レッスンに来てもらうようにしていくこと」としたうえで、一番重視しているのは「デイリーアクティブユーザー」だと回答した。

ソーシャルメディアの利点は、レッスン受講へのリマインダーにもなることで、Duo(Duolingoのイメージキャラクター)がTikTokでなにかやっているのを見るたび、「そうだ、今日のレッスンやらなきゃ」という行動につながっていくというわけだ。


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文=宮崎沙綾 編集=石井節子

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