1924年にイタリアの金細工の中心地ヴァレンツァで創業した同社は、今年100周年を迎えた。そのアニバーサリーを祝して3月19日から4月28日まで、ミラノのガレリア デイタリアで特別展「Damiani 100 X 100 Italiani」を開催。メゾンの歴史とともに、100点のハイジュエリーコレクションを公開した。
こうした展覧会では通常、アーカイブやマスターピースなど“過去”に光があてられがちだが、同社のAPAC代表曰く「常に過去ではなく未来を見ている」ダミアーニは、100年で培われた技術やセンスを駆使して新たに100点を制作。メゾンを象徴する4つのコレクション「ベル エポック」「ミモザ」「マルゲリータ」「ファンタジーカット」の新作を展示した。
例えば、100周年記念コレクションの目玉「ミモザ エターナルブルー」は、スリランカ産の100.19カラットのサファイアを大小無数のダイヤモンドで囲んだペンダント。一見ランダムで、それでいて美しい3Dパヴェセッティングこそクラフツマンシップの賜物で、チェーンにまで地金が見えないほどにダイヤモンドが散りばめられている。
また、ファンタジーカットの代表作「ザ ダミアーニ グリーントレジャー オブ ムゾー」は、世界で最も価値の高いエメラルドが採掘されるコロンビア・ムゾー鉱山産、64カラット近いエメラルドを主役に、圧倒的な存在感を放つネックレスに仕上げた。
目を疑うほど巨大な石のほかにも、グラデーションをなす色石の組み合わせ、意外性のあるコンビネーションなど、多彩なデザインが並ぶ。展覧会をガイドしたダミアーニのジェモロジスト(宝石鑑定士)は、「カラーストーンをそれなりの大きさで複数使う場合、数以上に“色”を揃えるのが大変」であると解説。また、ピンクやイエローが希少だと言われるダイヤモンドは、「実はレッドが最も希少で、世界最大のものでも5カラットしかない」と天然の産物の奥深さを語った。