ただし同調査は、無料避妊具の利用に関しては他の問題が存在することにも焦点を当てた。この問題について、次のように述べている。
「私たちが得た結果は、近代的な避妊法を入手しやすくする取り組みに価値がないことを意味しているわけではない。生殖の自由は重要な権利だ。避妊具を利用することで、望むレベルまで受精率を下げることができる女性が、それほど多くないとはいえ存在する。ほかにも、妊娠出産のタイミングを、より上手くとまでは言わないが、簡単にコントロールできるようになる」(強調部分は筆者)
こうした提起はもっともなように思える。しかし、妊娠率を下げるということに関して成果が得られなかったことは、公衆衛生当局が税金を投じる際には、「達成したい目標は何か」に焦点を当てる必要があることを浮き彫りにしている。コンドームについて言えば、性感染症を防止することは重要だ。そして、上述したとおり、個人における生殖の自由も重要なことだ。
「サハラ砂漠以南のアフリカで、出生率を下げるためにより大きな原動力となるのは、家族計画への介入や、経済発展に向けた政策だろう」と、同調査には書かれている。経済的な観点に立てば、目指す目標が何であり、それを何が達成するのかに焦点を当て、資金を集中投入することが理にかなったやり方と言えるだろう。
(forbes.com 原文)