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2024.05.30 10:30

OpenAI批判の元幹部、ライバル企業アンソロピックで安全面の取り組み継続

また、2021年に同社を離れてAnthropicを立ち上げた研究者7人もいる。ダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイの兄妹がCEO、社長として同社を率いている。グーグルやアマゾンなどから出資を受けているアンソロピックは現在、OpenAIの主要な競合相手で、安全を重視する企業として主力AIモデルでチャットボットのClaude(クロード)を打ち出そうとしている。

ライクはOpenAIを離れてから、同社の安全に対するアプローチをあからさまに批判している。同社にいたときは「向かい風の中を航海していた」ような感じで、安全に関する取り組みのためのリソースを確保するのに苦労していたと明らかにした。「過去数年間、安全性より輝かしい製品が優先されてきた」とライクは指摘し、安全研究を優先し、汎用人工知能(AGI)の影響について真剣に取り組むようOpenAIに求めた。

ライクはサツケバーがOpenAIを去った直後に退社し、その後、同社は2人が率いていたスーパーアラインメントチームを事実上解散した(だが新たに安全・セキュリティ委員会を立ち上げた)。サツケバーが次に何をするつもりなのか、どこで活動するつもりなのかは不明だが、業界関係者はサツケバーの動向を注意深く見守るに違いない。

OpenAIのチーフサイエンティストでもあり、アルトマン追放に一枚噛んだサツケバーはライクほど表立ってOpenAIを批判することはなかった。Xへの投稿でサツケバーは「OpenAIが安全で有益なAGIを構築することを確信している」と述べ、同社の経営陣を褒め称えた。また、今後の取り組みに「興奮している」としたものの、詳細については「個人的に非常に意味のあるプロジェクト」としか明らかにしていない。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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