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2024.05.30 12:30

「AI音声クローン」の魔の手はいずれ一般人にも、専門家が指摘

ハリウッド女優のスカーレット・ヨハンソン(Arturo Holmes/WireImage)

OpenAIのCEOであるサム・アルトマンは以前、ヨハンソンがバーチャルアシスタント役を演じた映画『her/世界でひとつの彼女』が好きな作品のひとつだと語っており、Skyのアップデートと声が公開された後、X(旧ツイッター)で「her」と暗号のようにツイートしていた。OpenAIは、Skyとヨハンソンの声の類似性を認めているが、その声は、模倣ではなく別のプロの女優のものであり、類似性は「意図的なものではない」と主張した。

ヨハンソンは裁判で勝てるのか?

専門家によれば、この件には未解決の問題が多く、ヨハンソンが仮に訴訟に打って出た場合に、どのような結果につながるかは未知数だという。スタンフォード大学のマーク・レムリー教授は、ヨハンソンがパブリシティ権に基づいてOpenAIを訴えた場合は、「かなり強力な」訴えになりそうだと述べた。その根拠としては、同社がヨハンソンを起用しようとしていたが、それを拒否され、アルトマンが映画のタイトルをXに投稿したことが挙げられるという。
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フォーリー&ラードナーのグリーンらは、どのような判決が出るかは適用される法的原則と裁判所の事実解釈によるが、OpenAIの働きかけは映画とヨハンソンの間にある種のつながりがあることを示唆していると強調した。「その声がヨハンソンの声をモデルにしているとOpenAIが信じていなければ、同社が彼女の同意を求めることはなかっただろう」と彼らは指摘した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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