宇宙

2024.05.28 19:00

月が土星と火星に接近、「春の大三角」も楽しめる今週の夜空

Getty Images

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今週は星空観賞に最適だ。31日金曜日の下弦の月は、週末に向けて月が真夜中より遅く昇ることを意味している。timeanddateによると、この下弦の月から次の下弦の月までの期間(朔望月)は29.195日で、2024年で最も短い。1朔望月の平均は29.53日となる。

月は満ち欠けするため常に話題の中心だが、月のない暗闇に少し時間をかけて夏の星座を見るのもよいものだ。北半球で昼が最も長くなる日(夏至)までわずか数週間だ。今週の星空観賞と天文について知っておくべきことは以下のとおりとなる。

5月31日(金曜日):下弦の月

この日に月は下弦(Last-Quarter)を迎え真夜中過ぎに半分照らされて昇ってくる。月が昇る時刻(月の出)と沈む時刻(月の入り)は、毎日約50分ずつ遅くなっていくので、週末には月のない夜の時間が長くなることになる。

6月1日(土曜日):月と土星

月は空の上で毎月同じような経路をたどるので、ある公転周期に惑星の近くに来たなら、次の周期にもそうなることが多い。土星は5月の初めに月の近くに現れたため、今月も同じことが起きるはずだ。この日、輝面比38%の欠けていく三日月が、夜明け前の南東の空でみずがめ座の中にある土星の近くに見える。

6月2日(日曜日):月と火星と土星

夜が明ける1時間ほど前に東南東を見ると、輝面比27%の欠けていく三日月を、うお座の近くにいる火星と土星とともに見ることができる。 

6月3日(月曜日):月と火星が接近

早起きすれば、輝面比17%の欠けていく細い三日月がうお座の中の火星と大接近するところが見られる。

今週のアステリズム:春の大三角

アステリズムとは、空の上に星で描かれるパターンであり、目印だ。その中でも「春の大三角」は最も基本的なアステリズムの1つとなる。正式に決められている星座とは違い、春の大三角に天文学的な意味はないが、夜空で明るい星々を見つける方法を教えるのに役立つ。それは星空観賞する人なら誰もが持つべきスキルだ。

春の大三角はその名のとおり、うしかい座のアークトゥルス(上)、おとめ座のスピカ(左下)、そしてしし座のデネボラ(右下)の3つの星で構成される。今週、真夜中に西南西を見れば三角形が見つかるはずだ。

今週の星座:かんむり座

かんむり座、別名「北の冠」は、うしかい座とヘルクレス座の間にある馬蹄形の星座だ。真夜中に西南西を見ると、明るいベガとアークトゥルスが見つかるだろう。2つの恒星の間にかんむり座がある。小さな星座なので注意して探してみよう。

この小さな弧を描く美しい星々を探す価値があるのには理由がある。それは、今から9月までの間に、「火炎星」と呼ばれるかんむり座T星(T CrB)が80年に1度の「新星爆発」を起こし、肉眼で見える明るさになると予測されているからだ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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